レビュー著者: 漫画よしあし
最終更新日:
スーパーカブ の感想と評価(良いところ、悪いところ)
スーパーカブ
完結連載: コミックNewtype
評価: 8.3/10
あらすじ
両親もおらず、友達も趣味も、将来の目標すらも持たない「何もない」女子高生の小熊。彼女はある日、中古の「ホンダ・スーパーカブ50」を破格の安さで購入する。自らの力で自由に移動できる喜び、毎日のメンテナンスを通じてカブと心が通じ合う嬉しさ。それまで白黒だった小熊の日常は、1台の小さなビジネスバイクとの出会いをきっかけに鮮やかに彩られ始めていく。同じカブ乗りの礼子や、後に加わる椎といった仲間たちと出会い、カブを通じて少しずつ確かな絆と自立を築き、世界を広げていく。山梨県北杜市ののどかな大自然を舞台に描かれる、静かで心に深く染み入る、少女とバイクの青春日常スローライフグラフィティ!
読む前に確認したい相性
向いている人
- ひとつのバイクとの出会いがじわじわと孤独な少女の世界を広げていく、静かな成長の物語をゆっくり楽しめる人
- 整備の細部やルートの選び方など、バイクのリアルなディテールを楽しみながら読める人
- 山梨の自然の美しさと清潔感のある作画が静かに響く、じんわりとした青春漫画が好きな人
向いていない人
- 淡々とした日常描写が続くゆっくりしたテンポに、物語の起伏の少なさを感じてしまう人
- 主人公がドライで感情をあまり表に出さないため、感情移入しにくいと感じてしまう人
- バイクや乗り物への関心がなく、整備や走行描写のリアリティを楽しむ前提がない人
良い感想・レビュー
- 親も友達も趣味もなかった少女小熊が、カブと出会って自分の力で世界を広げていく成長劇が本当に素晴らしい。徐々に日常に色がついていく静かで丁寧な心理描写に、読むたびに心から深く感動させられる。
- オイル交換や防寒対策など、カブの実用性とメンテナンスの描写が非常に詳細で面白い。カブ主としてのリアルな日常が愛を込めて描かれていて、バイク乗りである私も思わず深く頷きながら読んでいる。
- 蟹丹先生の描く、素朴でどこかノスタルジックな優しく温かみのある作画のクオリティが素晴らしい。山梨ののどかな自然や、スーパーカブの細かな機械的ディテールがとても綺麗で、眺めているだけで癒やされる。
- 礼子や椎といった仲間たちとの、ベタベタと馴れ合わないお互いの距離感を尊重し合う人間関係がとても心地よい。押し付けがましさが一切ない、一歩引いた穏やかで静かな青春の空気感が、非常に魅力的だ。
- 劇的なバトルや大事件は一切起きないが、ただ美味しい缶コーヒーを飲むような素朴で贅沢なスローライフ感が大好きだ。忙しい毎日に疲れた夜に、お気に入りの飲み物を片手にのんびり読むのに最高の作品だ。
悪い感想・レビュー
- 学校にカブを持ち込んだり、富士山にカブで強引に登頂しようとしたりする、一部の危険で無謀な行動描写に少し冷めてしまった。カブ乗りとしての常識やマナーの欠如に見えてしまい、素直に楽しめなかった。
- 通学路の日常やバイクいじりの繰り返しがメインなので、全体的に地味でスローペースすぎる展開に感じられた。劇的な盛り上がりや、先が気になるサスペンス的なハラハラ感を求める私にとっては少々退屈だ。
- 主人公の小熊が、物語が進んでカブの扱いに慣れていくにつれて、冷淡で少し我が強すぎる性格に変化していくのが不慢だった。周囲に対するドライで少々生意気に見える態度に、感情移入がしづらくなってしまった。
- 普通のツーリング漫画のように「美味しいお店を巡って観光する」といった華やかなトラベル・グルメ要素が極めて薄い。あくまで地味な実用車としての生活通学路がメインなので、旅の華やかさを期待すると違う。
- 原作の素晴らしい小説を忠実に再現しているものの、中盤以降はお話のパターンが徐々に固定化され、新鮮味が薄れてしまった。絵は非常に綺麗で丁寧だが、物語自体のマンネリ感に少し飽きが来てしまった。
良い感想・レビュー
悪い感想・レビュー
親も友達も趣味もなかった少女小熊が、カブと出会って自分の力で世界を広げていく成長劇が本当に素晴らしい。徐々に日常に色がついていく静かで丁寧な心理描写に、読むたびに心から深く感動させられる。
学校にカブを持ち込んだり、富士山にカブで強引に登頂しようとしたりする、一部の危険で無謀な行動描写に少し冷めてしまった。カブ乗りとしての常識やマナーの欠如に見えてしまい、素直に楽しめなかった。
オイル交換や防寒対策など、カブの実用性とメンテナンスの描写が非常に詳細で面白い。カブ主としてのリアルな日常が愛を込めて描かれていて、バイク乗りである私も思わず深く頷きながら読んでいる。
通学路の日常やバイクいじりの繰り返しがメインなので、全体的に地味でスローペースすぎる展開に感じられた。劇的な盛り上がりや、先が気になるサスペンス的なハラハラ感を求める私にとっては少々退屈だ。
蟹丹先生の描く、素朴でどこかノスタルジックな優しく温かみのある作画のクオリティが素晴らしい。山梨ののどかな自然や、スーパーカブの細かな機械的ディテールがとても綺麗で、眺めているだけで癒やされる。
主人公の小熊が、物語が進んでカブの扱いに慣れていくにつれて、冷淡で少し我が強すぎる性格に変化していくのが不慢だった。周囲に対するドライで少々生意気に見える態度に、感情移入がしづらくなってしまった。
礼子や椎といった仲間たちとの、ベタベタと馴れ合わないお互いの距離感を尊重し合う人間関係がとても心地よい。押し付けがましさが一切ない、一歩引いた穏やかで静かな青春の空気感が、非常に魅力的だ。
普通のツーリング漫画のように「美味しいお店を巡って観光する」といった華やかなトラベル・グルメ要素が極めて薄い。あくまで地味な実用車としての生活通学路がメインなので、旅の華やかさを期待すると違う。
劇的なバトルや大事件は一切起きないが、ただ美味しい缶コーヒーを飲むような素朴で贅沢なスローライフ感が大好きだ。忙しい毎日に疲れた夜に、お気に入りの飲み物を片手にのんびり読むのに最高の作品だ。
原作の素晴らしい小説を忠実に再現しているものの、中盤以降はお話のパターンが徐々に固定化され、新鮮味が薄れてしまった。絵は非常に綺麗で丁寧だが、物語自体のマンネリ感に少し飽きが来てしまった。





