レビュー著者: 漫画よしあし
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MFゴースト の感想と評価(良いところ、悪いところ)
良い所
- 『頭文字D』の正統な後継作として、前作ファンにはたまらない演出が随所に散りばめられている。藤原拓海のその後を感じさせる設定や、懐かしのキャラクターの登場に胸が熱くなる。
- 車種ごとのエンジン音のリサーチや、挙動のリアリティが素晴らしい。ポルシェやフェラーリといったスーパーカーを相手に、あえてハチロク(86GT)で挑むという構図が最高にワクワクする。
- しげの先生特有の、スピード感溢れるレース描写は健在。タイヤの焦げる匂いやエンジンの咆哮が伝わってくるような迫力があり、一気に引き込まれる。
- 単なるスピード勝負ではなく、ドライバーの技術や天候、路面状況などを駆使した駆け引きが数学的・論理的に描かれており、非常に説得力がある。
- 2023年のアニメ化でさらに注目が集まったが、原作漫画での『タコメーター』や『シフトチェンジ』の緻密な描き込みは職人芸。車好きなら間違いなく満足できる一冊。
悪い所
- レースの展開が非常にじっくりしており、一つの予選や決勝が終わるまでにかなりの巻数を要する。週刊連載を追っていると少しテンポが遅く感じられる時期がある。
- ヒロインとの恋愛要素や水着回などの描写が、人によっては少し古臭い、あるいはワンパターンに感じられるかもしれない。しげの節と言えばそれまでなのだが……。
- 前作『頭文字D』の圧倒的なカリスマ性と比較してしまうと、主人公カナタのキャラクターが少し大人しすぎて、インパクトに欠ける。
- レースの実況解説がかなり多く、状況を理解しやすい反面、純粋な絵の迫力だけを楽しみたい読者には文字数が多く感じられるストレスがあるかも。
- 2025年に連載が完結したが、物語の後半にかけての展開が駆け足気味に感じられた。もっと多くのコースやライバルの走りを見たかったという贅沢な不満。





