レビュー著者: 漫画よしあし
最終更新日:
ドラフトキング の感想と評価(良いところ、悪いところ)
ドラフトキング
マークダウンで表示著者: クロマツテツロウ
連載: グランドジャンプ
評価: 8.8/10
あらすじ
プロ野球の入り口であり、球団の未来を決める最大の激戦区「ドラフト」。そこにスポットを当て、並外れた眼力を持つ凄腕スカウトマン・郷原眼力の活躍を描く。高校、大学、社会人、さらには独立リーグまで。あらゆる場所に潜む「隠れた才能」を見出し、その年のNo.1選手である「ドラフトキング」を獲得するために奔走する裏方たちの知略と執念の物語。選手の人生と球団の経営戦略が複雑に絡み合う、スリリングな野球ビジネス・サスペンス。クロマツテツロウが圧倒的なリアリティで描き出す、野球を愛するすべての人に贈る熱きプロ野球スカウト譚!
良い所
- スカウトという裏方の視点が非常に新鮮で、野球の見方が根本から変わりました!郷原がノーマークの選手の中に才能を見出す過程は、まるで極上の推理漫画を読んでいるような興奮があり、一気に引き込まれました。
- エリートではない社会人や独立リーグの選手に光を当てた物語が本当に誠実で感動的です。泥臭く足掻く彼らの人生と、それを見守るスカウトの熱意に何度も涙しました。野球好きなら絶対に読むべき傑作です!
- 主人公の郷原と新人の神木のデコボココンビの掛け合いが最高に面白い。傍若無人な郷原の言動の裏にある、選手への深い愛と覚悟を知るたびに痺れます。キャラクター全員に血が通っている、素晴らしい群像劇ですね。
- 野球ビジネスの裏側がリアルに描かれていて、知的好奇心が刺激されっぱなしです。ドラフト会議の裏での駆け引きや戦略がこれほどまでにスリリングだとは思いませんでした。仕事への情熱を思い出させてくれる名作です。
- クロマツ先生の描く泥臭くも力強い画力が、勝負の世界の緊張感にぴったり合っています。選手の筋肉の動きや表情から、一球に懸ける執念がビシビシ伝わってきて、スポーツ漫画としての熱量も抜群の最高の一冊です!
悪い所
- 劇画調のアクの強い絵柄が、正直に言って最初はかなり苦手でした。最近の洗練された綺麗な作画に慣れている私には、この泥臭すぎるビジュアルに馴染むまで時間がかかり、物語に没頭するのを少し妨げられました。
- 主人公の郷原の性格があまりにも破天荒すぎるため、読んでいて時折イライラしてしまいました。現実にこんな上司がいたら絶対に足が引っ張られるなと感じてしまい、彼の言動に共感できない場面が多かったです。
- ドラフトのルールやプロ・アマ規定など、専門的な解説が非常に多くて驚きました。野球に詳しくない私には内容が少し難解に感じられるエピソードもあり、もっとサクサクと人間ドラマだけを楽しみたい時がありました。
- 物語のテンポがゆったりしている時期があり、一つの獲得案件に多くの巻数を割くため、少し間延びしているように感じる箇所がありました。もう少しスピーディーに、色々な選手のスカウト劇を読みたかったです。
- スカウトの眼力という設定が、時として少しご都合主義な超能力のように見えてしまい、リアリティが薄れる瞬間がありました。もう少し地道な調査や失敗する姿も描いてくれた方が、納得感を持って読めた気がします。





