レビュー著者: 漫画よしあし
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青のオーケストラ の感想と評価(良いところ、悪いところ)
青のオーケストラ
著者: 阿久井真
連載: マンガワン/裏サンデー
評価: 9/10
あらすじ
かつて天才ヴァイオリニストと称えられた青野一は、父親の不祥事と家庭崩壊をきっかけにヴァイオリンを封印し、普通の高校生として生きることを選んだ。同い年の少女・佐々木はじめとの出会いをきっかけに演奏への情熱を取り戻した彼は、名門音楽高校のオーケストラ部に挑戦する。仲間との切磋琢磨、音楽と真摯に向き合う葛藤、そして青春の恋愛模様が美しい演奏シーンとともに丁寧に描かれる感動の青春音楽漫画。精緻な作画と充実した物語が今もなお多くの読者から非常に高い評価を得ており、音楽経験の有無に関わらず実に幅広い読者層から広く支持されている作品だ。
良い所
- ヴァイオリンやオーケストラ演奏のシーンが非常に細かく描き込まれており、ページをめくるたびに音楽が聞こえてくるような生き生きとした臨場感がある。
- かつてヴァイオリンへの情熱を完全に封印していた主人公が、音楽と再び正面から向き合い、心の傷を乗り越えて成長していく過程が丁寧で感情移入しやすい。
- 音楽を通じた仲間との絆の深まりや互いの価値観のぶつかり合いが真摯に描かれており、青春ドラマとしても十分な完成度と感動がある作品になっている。
- 演奏シーンや楽器の細部に至るまで精緻に描き込まれた作画の美しさが圧倒的であり、漫画としてのビジュアル面での完成度と満足感が非常に高い作品だ。
- 音楽の専門知識がなくても感情的に自然と物語に引き込まれる丁寧な構成に仕上がっており、幅広い年代の読者がとても気軽に楽しめる入門しやすい作品だ。
悪い所
- 主人公の内面的な葛藤を描いた長い独白や細かな心理描写が続く場面があり、それによって展開のテンポが大きく落ちて中だるみを感じてしまう巻が出てくる。
- 音楽の専門用語や演奏する楽曲に関する詳細な説明が随所に登場するため、音楽の経験や知識がない読者にはやや難解に感じてしまう部分が出てくることがある。
- 恋愛描写が意図的に非常に控えめな構成になっているため、ロマンスの具体的な進展をメインに期待していた読者には物足りなさを感じてしまうことがある。
- 音楽部の部員を含む登場キャラクターの数が多めで、それぞれの名前や個性を正確に把握して区別するのに何巻か読み進める必要があって最初はやや大変。
- 音楽の対決やシリアスな展開が何巻も連続するパートでは全体的に非常に重い雰囲気になってしまい、気軽に楽しみたいときには少し疲れを感じる読者もいる。



