レビュー著者: 漫画よしあし
最終更新日:
紅茶王子 の感想と評価(良いところ、悪いところ)
紅茶王子
著者: 山田南平
連載: 花とゆめ
評価: 8.2/10
あらすじ
風早橋学院の「お茶会同好会」に入っている奈子たちは、満月の夜、屋上で月をカップの紅茶に映すおまじないを試す。すると紅茶の中から現れたのは、手のひらサイズの妖精・紅茶王子のアッサムとアールグレイ!彼らは呼び出した主人のささやかな願いを3つ叶えるまで、紅茶の世界へ帰れない。同好会を部に上げるための奮闘や、体育祭・文化祭の大騒ぎをともに駆け抜けるうち、奈子はアッサムに惹かれ、幼なじみの美佳は嫉妬を募らせていく。けれど願いを使い切れば、待っているのは別れ。人間界に残るには、関わった人すべての記憶から消えるという重い代償が要ると明かされる。おいしい紅茶とお茶菓子の香りに包まれた、甘くて切ない学園ファンタジー!
読む前に確認したい相性
向いている人
- 紅茶やお茶菓子の知識も楽しみながら、学校行事に全力で打ち込む青春の日々を味わいたい人
- 願いを叶え終えれば去ってしまう相手との、避けられない別れの切なさにじっくり泣きたい人
- 少女漫画らしい、幼なじみと妖精の王子のあいだで揺れる甘くて切ない三角関係を楽しみたい人
向いていない人
- 長い連載のなかで絵柄が変わっていくのが気になり、最初の丁寧な絵のまま楽しみたい人
- 最後まで明るい学園コメディで進む話が好きで、後半の重く入り組んだファンタジー展開は避けたい人
- すぐ手が出る主人公やモラハラ気味の当て馬にいら立ちやすく、好感の持てる人物たちの話を読みたい人
良い感想・レビュー
- 学校行事の空気がとにかく楽しそうで、放課後の校舎の埃っぽい匂いまで思い出しました。合同祭のあたりは三角関係が動き出す切なさの描き方がうまく、高校生に戻りたくなります。
- 知識で固めるのではなく「誰にでもおいしく飲んでもらいたい」という主人公の父が紅茶に向き合う姿勢がすてき。かぼちゃのドーナツも、見た目だけで終わらないお弁当も、どれもおいしそう!
- 主人公たちの前に、アッサムの元の主人が先生として現れる展開にわくわくします。この先生とアッサムの遠慮のない掛け合いが見ものです。いつか来る別れの日に、二人の主人は何を願うのでしょう。
- 脇役どうしの微妙な関係や、生徒会長と王女のやりとりまで大好き。なかでも王子や王女が主人と別れる場面はどれも切なく、胸に残る。番外の短編もそろって面白い。
- 大事に温めた3つの願いを抱えて、イケメンの紅茶王子たちと行事に打ち込む毎日がまぶしい。でもずっと一緒にはいられない。避けられない別れにそれぞれが出す答えに泣かされた。
悪い感想・レビュー
- 最初は丁寧でかわいい絵柄だったのに、連載が進むほど絵が雑になっていくのが残念。終盤の紅茶の国のごたごたも長くてわかりにくく、もっとシンプルでよかったと思う。
- 学園の青春コメディだったのに、妖精の世界が絡みだした途端に話が急に重く難しくなる。途中で出番が消える脇役もいて、結末も「これで終わり?」と物足りなさが残った。
- 当て馬の幼なじみが俺様では済まないモラハラ気質で、読みながら正直引いてしまいました。店員に急に横柄になる男のような感じで、これを素敵と思う人がいるのか疑問です。ただキャラとしては新鮮でした。
- 王子や幼なじみは好きでも、主人公にはずっと魅力を感じられない。ギャグとはいえ手が出るし、自分のせいで負ったやけどを人のせいにするのも謎。周りがみんな主人公を好きになる理由がわからないままだ。
- 学園祭の準備であれだけ騒いだのに、本番に触れず半年が過ぎていたりと、話の運びがちぐはぐに感じます。揉める種をあからさまに残すので先が読めてしまい、のめり込めません。
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