レビュー著者: 漫画よしあし
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るろうに剣心―明治剣客浪漫譚・北海道編― の感想と評価(良いところ、悪いところ)
良い所
- 斎藤一や永倉新八、さらに瀬田宗次郎まで再登場する展開に、往年のファンとして胸が熱くなりました!かつての敵味方が入り乱れて共闘する姿はまさに「同窓会」のような豪華さで、続編としての喜びが詰まっています。
- 剣心が最盛期よりも体力が落ちているという設定が、「不殺」を貫くことの難しさと重みをより際立たせています。圧倒的な強さではなく、限界の中でどう仲間と協力して戦うかという、新しいバトル描写が新鮮です。
- 明治初期の北海道という舞台設定が、新選組の生き残りのドラマや史実と上手く融合していて面白い。和月先生の描く歴史のifと、キャラクターの成長が丁寧に噛み合っていて、読み応えのある重厚な物語になっています。
- 武田観柳などの意外なキャラクターの深掘りがあり、単なる続編に留まらない魅力があります。かつての悪党が新しい時代でどう生き延び、剣心たちと関わっていくのかという人間ドラマに、思わず引き込まれました。
- 往年の必殺技の進化や、新しい敵「剣客兵器」との異能バトルの迫力が凄いです。旧作のテイストを守りつつ、現代的な能力バトルの要素を取り入れた画力と演出の進化に、一人の読者として心から感動しました。
悪い所
- 月刊連載ということもあり、物語の進展が非常にゆっくりで、特定のレースや修行が長く感じることがあります。旧作のような圧倒的なスピード感を期待していると、展開の遅さに少しヤキモキしてしまうかもしれません。
- 剣戟アクションからより「能力バトル」に近い描写へとシフトしており、そこが好みの分かれるところです。もっと地に足の着いた、純粋な剣術同士のぶつかり合いを期待していたので、少しファンタジーすぎると感じました。
- 新しいキャラクターたちの一部が、旧作キャラの影に隠れて存在感が薄いように感じました。どうしても伝説の剣客たちに注目が集まってしまうため、彼ら新世代の成長がもっとドラマチックに描かれれば良かったです。
- 作画のタッチが旧作の頃から変化しており、当時の繊細な絵を愛していた読者には少し違和感があるかもしれません。今の和月先生の絵も迫力がありますが、キャラクターの顔立ちなどの好みの変化が気になりますね。
- 設定が複雑になりすぎて、物語の核心がどこにあるのか見失いそうになる時期がありました。登場人物も多いため、個々のエピソードを追うのが大変で、もう少し全体のストーリーラインをスッキリまとめてほしかったです。


