レビュー著者: 漫画よしあし
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ZINGNIZE の感想と評価(良いところ、悪いところ)
良い所
- わらいなく先生の描く、墨をぶちまけたような「黒」の暴力的な美しさに心を奪われました!一コマ一コマが画集のような迫力で、特に夜の江戸で繰り広げられる死闘のシーンは、息を呑むほどの凄みがありました。
- 江戸の三甚内という、実在の人物をベースにしたダークヒーローたちの格好良さが半端じゃないです!それぞれが抱える業や過去が、凄絶なバトルを通じて明かされていく構成に、時代劇としての深い情緒を感じました。
- 時代劇にSFやファンタジーを融合させた、独創的な世界観が最高にワクワクします!からくり仕掛けの武器や異能の術が、江戸の街並みの中で暴れ回るケレン味あふれる演出に、男の子としての本能を刺激されました。
- 「勝てば官軍」の歴史の裏で、闇に消えていった者たちの誇りを描いた物語に、熱いカタルシスを覚えました。敵である風魔一族さえも強烈な信念を持っており、命のやり取りの一つ一つに重みがあって素晴らしい。
- 刊行ペースはゆったりしていますが、その分一冊の密度が凄まじいです。最新刊が出るたびに、その進化し続ける画力と深化するストーリーに驚かされます。江戸の闇をこれほど鮮烈に描いた漫画は他にありません。
悪い所
- 非常にアクが強く、ダークで残酷な描写が多いため、万人向けとは言い難い作品です。血飛沫や凄惨な殺害シーンが頻繁に登場するので、綺麗な絵柄や爽やかな物語を求めている人には、刺激が強すぎて不快かもしれません。
- 物語の構成がかなり複雑で、時系列の入れ替えや視点変更が多いため、一度読んだだけでは全貌を把握するのが難しいです。設定の情報量も多いので、集中して読み込まないと「今何が起きているのか」を見失いやすいです。
- 刊行ペースが遅く、物語の進行がじわじわとしているため、サクサクと結末を見たい読者には、かなりの辛抱が必要です。一話ごとの満足度は高いのですが、続きを待つ間にもどかしさを感じることが多々あります。
- 女性キャラクターの扱いが、一部サービスシーン寄りに感じられる場面があり、シリアスな伝奇時代劇としての質を期待していると、少しノイズに感じてしまうことも。エロとバイオレンスのバランスに、好みが分かれるかも。
- セリフ回しが古風で難解な用語も多用されるため、時代劇に馴染みがない人には少しハードルが高いかもしれません。雰囲気を楽しむには最高ですが、詳細な設定まで理解しようとすると、読むのにかなりの時間を要します。



