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レビュー著者: 漫画よしあし
最終更新日:

蒼天の拳 の感想と評価(良いところ、悪いところ)

蒼天の拳

著者: 原哲夫/武論尊

連載: 週刊コミックバンチ

ジャンル: 格闘・アクション/青年マンガ/歴史

評価: 8.8/10

あらすじ

1930年代、戦争へ傾いていく上海。かつて裏社会から閻王と恐れられた北斗神拳の伝承者・霞拳志郎は、名を捨てて東京の女子大でさえない教師をしていた。だがある日、上海に残した友が組織ごと潰され、愛した人まで奪われたという報せが届く。煙草をくわえて戻った街は阿片と賭博と銃声が当たり前で、拳志郎はたった一人、悪名高い組織の幹部を次々と葬っていく。やがて立ちはだかるのは、同じ北斗の血を分けた拳士たち。殺し合いの合間に妙な笑いが飛び出すから、重いだけの話にならない。義のために拳を握る男が、笑いながら地獄を歩いていく。友を呼ぶ声と血の宿命が交わる、魔都のバイオレンスロマン!

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読む前に確認したい相性

向いている人

  • 阿片や賭博が渦巻く戦前の街並みごと、時代の匂いを丸ごと浴びられる舞台設定を楽しみたい人
  • 線の太さや描き込みから伝わる、にらみ合うだけで殺気が飛んでくる絵の迫力に酔いたい人
  • 友のためなら命を賭ける男たちの熱さと、強すぎる主人公が漂わせる余裕と笑いを味わいたい人

向いていない人

  • 山場でも主人公がほとんど追い詰められないので、勝敗の行方を心配しながら読む緊張感がほしい人
  • 真剣な場面の直後におふざけが挟まるため、張り詰めた空気のまま最後まで読み通したい人
  • 悪を討つ話が組織同士の縄張り争いに見えてくる場面もあり、善と悪がはっきり分かれた話を読みたい人

良い感想・レビュー

  • 阿片も賭博もマフィアも当たり前の1930年代の上海が、ページの隅々まで生々しい。街全体が後ろ暗い時代の匂いを漂わせる舞台に、いつのまにか引き込まれる。
  • 前作を知らなくても置いていかれない。友や情を何より大事にする男たちの生き様に胸が熱くなった。中国の文化や当時の空気、次々に繰り出される技まで面白い。
  • 絵の描き込みがとにかく濃いです。線の一本一本からにらみ合うだけで殺気が伝わってくるので、激しい戦いの場面ではつい手を止めて見入ってしまいました。
  • 主役が強すぎて心配になる場面はひとつもない。それなのに笑えるのは、やられ役がやたら威勢よく間抜けなことを言うからで、緊張と脱力を何度も行き来させられる。
  • 最強の拳法家のはずが、煙草だけは手放せない。強さの前に人間くささが顔を出す主人公で、あれだけ煙を吸い込んで息ひとつ上がらないのが不思議でならない。

悪い感想・レビュー

  • 無敵の主人公が義に厚いのは前作のままなのに、舞台が近代だと悪を討つ話がやくざ同士の縄張り争いに見えてしまう。正義の線引きがぼやけて、どうにも乗り切れない。
  • 友情を示す合言葉のような一語が何度も何度も出てくるうちに、同じ言葉の繰り返しで感動を押し付けてくる感じが鼻についてしまい、途中から白けました。
  • 物語の山場のはずの大一番でも、主人公はほとんど追い詰められない。強さの底が見えないせいで負ける心配が一切できないぶん、闘いの緊張感は薄いままだった。
  • 真剣な場面のすぐ横で急にふざけ始めるので、笑っていいのか緊張すべきなのか分からなくなる落差についていけない。ギャグ漫画として読むしかない場面が何度もある。
  • 幹部格との決着がまた持ち越しかとがっかりする。因縁の対決をずるずる引き延ばして中途半端に切り上げる運びが繰り返されるうえ、敵の体格の盛り方もさすがに大げさすぎる。

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