レビュー著者: 漫画よしあし
最終更新日:
デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション の感想と評価(良いところ、悪いところ)
デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション
著者: 浅野いにお
連載: 週刊ビッグコミックスピリッツ
評価: 9.1/10
あらすじ
3年前の8月31日、東京の空に巨大な「母艦」が舞い降りた。世界は終わりを迎えるかと思われたが、巨大な円盤が日常の風景として溶け込んでいく中で、人々は何事もなかったかのように日々を過ごし続ける。そんなデストピアな世界で、小山門出と中川凰蘭の二人の女子高生は、終わらない青春を謳歌していた。SNSやメディア、政治への鋭い風刺を織り交ぜながら、物語はやがて世界の核心と衝撃の真実へと加速していく。浅野いにおが圧倒的な画力と緻密な伏線回収で描き出す、唯一無二の青春日常譜。終わりそうで終わらない世界の果てで、少女たちが選ぶ未来を目撃せよ!
良い所
- 空に巨大な円盤が浮いているのに、普通に生活を送る女子高生たちの姿がシュールで面白いです。浅野先生の圧倒的な画力で描かれる街並みがリアルで、独特の世界観にどっぷり浸れる最高のSF作品だと思います。
- 門出とおんたんの「絶対」の友情に何度も涙しました。お互いを守るためにどんな選択も厭わない二人の絆は、読んでいて本当に救われる思いです。ふざけた掛け合いの中にある、切実な愛情が胸に深く刺さりました。
- 3.11後の日本の空気感やネット社会への風刺が鋭すぎて、読んでいてハッとさせられることが多かったです。物語後半からの怒涛の伏線回収とタイムリープ的な展開には鳥肌が立ち、構成の巧みさに圧倒されました。
- 最初はゆるい日常系かと思っていましたが、中盤からの不穏な加速が凄まじい。自分たちの日常がいつ壊れてもおかしくない危うさと、それでも続いていく日々。今の時代を生きる私たちに深く突き刺さる傑作です!
- 緻密な背景描写と魅力的なキャラクター、そして壮大なSF設定が見事に融合しています。最後まで何が正解かわからない展開にハラハラしましたが、読み終わった後の深い余韻はこの作者にしか出せない特別なものでした。
悪い所
- 全編を通して漂う冷笑的な雰囲気やニヒリズムが強く、読んでいてかなり精神的に削られました。浅野いにお先生特有の鬱々とした展開が続くので、心が元気な時じゃないと最後まで読み進めるのは正直しんどい作品です。
- セリフの文字数が非常に多く、若者言葉や独特のネットスラングが多用されるため、読んでいて情報量に酔ってしまいました。画面がゴチャゴチャしていて少し読みづらく、もっとスッキリした漫画の方が私には好みでした。
- 登場人物が社会を斜めに見ているような鼻につく言動が多く、なかなか感情移入できませんでした。特に政治やマスコミへの批判的な描写が過剰に感じられ、純粋にストーリーを楽しみたい私にはノイズに思えました。
- 物語の核心や結末が非常に複雑で抽象的なため、最終巻を読み終わっても「結局どうなったの?」と混乱してしまいました。全ての謎をスッキリ解決してほしかった私には、難解すぎて少し不完全燃焼な気分です。
- 序盤のゆるい日常が続いている時期は良かったのですが、SF要素が強くなってからの急な路線変更に戸惑いました。設定が壮大になりすぎて、初期の女子高生の等身大の悩みや会話が好きだった私には合いませんでした。
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