レビュー著者: 漫画よしあし
最終更新日:
おやすみプンプン の感想と評価(良いところ、悪いところ)
おやすみプンプン
完結著者: 浅野いにお
連載: 週刊ヤングサンデー/週刊ビッグコミックスピリッツ
評価: 8.5/10
あらすじ
落書きみたいなヒヨコの姿で描かれるプンプン。なんでこの子だけ、こんなにいい加減な絵なんだろう。転校生の愛子に一目惚れして、別の星へ行こうと夢を語り合った小学5年生の頃が、たぶん一番まぶしかった。父の暴力で家は壊れ、母は倒れ、すれ違いを重ねるうちにプンプンの姿は三角形へと歪んでいく。世間に心を閉ざした先で出会った人、再会した愛子、そして取り返しのつかない夜。狂気はどこか遠くにあるんじゃなくて、ありふれた毎日のすぐ隣にあった。誰もが通る思春期の痛みを、ここまで容赦なく掘り下げた作品はそうない。罪も喪失も背負ったまま、それでも続いてしまう日常の重さ!
読む前に確認したい相性
向いている人
- 誰の心にもある暗さを、夢のような不思議な絵で描く作品に惹かれてしまう人
- 主人公が少しずつ壊れていく痛みを、目をそらさず見届けたい人
- 優しさも矛盾もぐちゃぐちゃに混ざる物語に、価値観を揺さぶられたい人
向いていない人
- 淡々と進む語り口だと、話に入り込めないまま終わってしまいがちな人
- 読み終えたあとに、すっきりした気持ちより重いもやもやが残るのが苦手な人
- 気が滅入る展開や後味の苦さを、癒やしに読む一冊には選びたくない人
良い感想・レビュー
- プンプンに自分を重ねる男なんてつまらないと思いつつ、誰にでもある過去を拡張してシュルレアリスム的に描く世界観にどうしても惹かれてしまう。少年漫画でも少女漫画でもある、変な作品。
- 船越英一郎がテレビで「とんでもない漫画がある」と力説していたのを見て手に取った。1巻の終わりから主人公が少しずつ壊れていく感じが忘れられなくて、一気に全巻そろえてしまった。
- 凄まじい狂気の漫画なのに、その狂気がありふれた日常の延長線上にあるのが怖い。「大人になる痛みをとことん描き切った作品」という感想を見かけて、自分のなかでもすごくしっくりきた。
- プンプン以外はみんなリアルに描かれているぶん、素人でも描けそうなあの単純な姿が逆に効いてくる。肝心の主人公だけ簡単な絵だからこそ、感情がまっすぐ伝わってきて何度もはっとさせられた。
- 人間の感情の解像度がエグいくらい高い。理不尽も矛盾も、優しさと愛情までぐちゃぐちゃに混ざり合っている。読むたびに考え込んでしまって、青年期の自分の価値観をかなり揺さぶられた。
悪い感想・レビュー
- 自分が浅すぎるのか、読んでも読んでも意味がわからなかった。作者の「この世界観すごいでしょ」みたいな雰囲気がどうしても受け付けなくて、人の心の闇を描きたいのは伝わるけど入り込めなかった。
- とにかく合わなかった。絵はリアルすぎたり、プンプン一家だけ鳥みたいな不思議な絵だったりで落ち着かない。ストーリーも淡々と進むばかりで、最後まで話に入り込めないまま終わってしまった。
- 事が事だけに、あそこまでいってしまったらもう普通の日常は戻らないだろうと思ってしまった。誰でも生きていいという肯定なのかもしれないけど、だとしたら愛子はどうなるのと、もやもやが勝った。
- 人が死んでいるのに、はたから見たら幸せそうに映るのが皮肉すぎてもやもやした。プンプンが優しいと方々で言われているけど、性欲を理性で抑えられればという場面も多くて素直に頷けなかった。
- 浅野いにおが漫画史に名を残すのはほぼ確実だと思う。それでも最後まで好きにはなれなかった。「男子が世間に押し付ける女子観」みたいなものが苦手で、そこが引っかかり続けてしまった。
良い感想・レビュー
悪い感想・レビュー
プンプンに自分を重ねる男なんてつまらないと思いつつ、誰にでもある過去を拡張してシュルレアリスム的に描く世界観にどうしても惹かれてしまう。少年漫画でも少女漫画でもある、変な作品。
自分が浅すぎるのか、読んでも読んでも意味がわからなかった。作者の「この世界観すごいでしょ」みたいな雰囲気がどうしても受け付けなくて、人の心の闇を描きたいのは伝わるけど入り込めなかった。
船越英一郎がテレビで「とんでもない漫画がある」と力説していたのを見て手に取った。1巻の終わりから主人公が少しずつ壊れていく感じが忘れられなくて、一気に全巻そろえてしまった。
とにかく合わなかった。絵はリアルすぎたり、プンプン一家だけ鳥みたいな不思議な絵だったりで落ち着かない。ストーリーも淡々と進むばかりで、最後まで話に入り込めないまま終わってしまった。
凄まじい狂気の漫画なのに、その狂気がありふれた日常の延長線上にあるのが怖い。「大人になる痛みをとことん描き切った作品」という感想を見かけて、自分のなかでもすごくしっくりきた。
事が事だけに、あそこまでいってしまったらもう普通の日常は戻らないだろうと思ってしまった。誰でも生きていいという肯定なのかもしれないけど、だとしたら愛子はどうなるのと、もやもやが勝った。
プンプン以外はみんなリアルに描かれているぶん、素人でも描けそうなあの単純な姿が逆に効いてくる。肝心の主人公だけ簡単な絵だからこそ、感情がまっすぐ伝わってきて何度もはっとさせられた。
人が死んでいるのに、はたから見たら幸せそうに映るのが皮肉すぎてもやもやした。プンプンが優しいと方々で言われているけど、性欲を理性で抑えられればという場面も多くて素直に頷けなかった。
人間の感情の解像度がエグいくらい高い。理不尽も矛盾も、優しさと愛情までぐちゃぐちゃに混ざり合っている。読むたびに考え込んでしまって、青年期の自分の価値観をかなり揺さぶられた。
浅野いにおが漫画史に名を残すのはほぼ確実だと思う。それでも最後まで好きにはなれなかった。「男子が世間に押し付ける女子観」みたいなものが苦手で、そこが引っかかり続けてしまった。





