レビュー著者: 漫画よしあし
最終更新日:

重版出来! の感想と評価(良いところ、悪いところ)

重版出来!

重版出来!

著者: 松田奈緒子

連載: 月刊!スピリッツ

ジャンル: お仕事出版・編集ヒューマンドラマ青年マンガ

評価: 9.2/10

あらすじ

柔道一筋だった新入社員・黒沢心が飛び込んだのは、熱き漫画編集の世界!一冊の漫画を読者に届けるため、漫画家、編集者、営業、宣伝、書店員、そして印刷所に至るまで、数えきれない裏方たちが情熱のバトンを繋いでいく。売れない作家の苦悩や、ヒット作を生み出すための過酷な闘い、そして「重版出来」という最高の目標に向かって突き進むプロたちの姿を、リアリティたっぷりに描き出す。働くことの厳しさと、それ以上の喜びを教えてくれる魂の物語。全ての仕事人に贈る、明日への活力が湧き上がる至高のお仕事ヒューマンドラマがここに誕生!

良い所

  • 漫画が作られる裏側にはこんなに多くの人の情熱が詰まっているんだと感動しました。主人公の心の真っ直ぐな姿に、自分も明日から仕事を頑張ろうと本気で勇気をもらえた、最高の応援歌のような漫画です。
  • 編集者の五百旗頭さんがとにかくかっこよくて憧れます!漫画家だけでなく、営業や書店員さん一人ひとりのドラマが丁寧に描かれていて、群像劇としても完璧な出来栄え。読むたびに胸が熱くなって涙が溢れました。
  • モノづくりの喜びと残酷さがリアルに伝わってきて圧倒されました。特にベテラン作家の引退や新人作家の葛藤のエピソードは秀逸。プロとしての誇りを持って働く人たちの生き様に、心から痺れるほど感動しました。
  • 嫌なキャラクターが一人もいなくて、全員がより良い本を作ろうと必死に足掻く姿が美しいです。仕事で行き詰まった時に読み返すと、忘れていた情熱を思い出させてくれる。私にとって一生大切にしたい宝物です。
  • 最終巻までずっと熱量が落ちることなく、綺麗に完結してくれて感無量でした。出版業界のシビアな現実を描きつつも、読後感はいつも温かくて爽やか。社会人になってから出会えて本当に良かったと思える大傑作です。

悪い所

  • 主人公が元柔道家で常に全力投球な体育会系なので、個人的にはそのハイテンションが少しうるさく感じてしまいました。あまりに眩しすぎるポジティブさに、心が疲れている時には少しついていけない瞬間があります。
  • 作中に登場する漫画家さんたちの過去やトラウマの描写が想像以上に重くて、読んでいてかなり精神的に削られました。ヒューマンドラマとして深みはあるのですが、もう少し明るいエピソードが多いと良かったです。
  • 出版業界の仕組みや専門的なルールの解説が長々と続くことがあり、文字数も多めなので読むのに少し体力が要ります。サクサクと展開を追いたい私には、少し理屈っぽくてテンポが遅いと感じる箇所がありました。
  • 物語が綺麗にまとまりすぎていて、少しご都合主義なハッピーエンドに感じてしまう話がいくつかありました。現実の仕事はもっと理不尽で報われないことも多いので、もう少し毒のある展開も読みたかったです。
  • 魅力的なキャラクターが多い分、特定のサブキャラクターに焦点を当てた回が長く、メインストーリーがなかなか進まないのが焦れったかったです。一気に全20巻を読むと、途中で少し中だるみを感じてしまいました。

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