レビュー著者: 漫画よしあし
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であいもん の感想と評価(良いところ、悪いところ)
であいもん
著者: 浅野りん
連載: ヤングエース
評価: 8.4/10
あらすじ
ミュージシャンを夢見て上京した納野和は、実家の和菓子屋「緑松」の父が入院したという報せを受け、10年ぶりに京都へ帰ってくる。店を継ぐ決意を固めていた和だったが、そこで待っていたのは跡継ぎ候補として修業に励む10歳の少女・雪平一果だった。親に捨てられ、緑松に身を寄せていた一果の「父親代わり」を任された和は、彼女と共に和菓子を作り、京都の四季を巡りながら少しずつ心の距離を縮めていく。実在する数々の和菓子とその歴史、そして京都の美しい街並みを背景に、血の繋がりを超えた家族の絆を描く。読めばお腹が空いて心が温まる、珠玉の人情和菓子ストーリー!
良い所
- 和菓子を通した京都の四季が本当に美しくて、心が洗われるような優しい物語です。和と一果ちゃんが少しずつ本当の家族のようになっていく姿に、毎回胸が熱くなって温かい涙が溢れました。最高に癒やされます。
- 京都の街並みや言葉遣いがとても心地よくて、読むたびに京都を旅しているような気分になれます。実在する和菓子の知識も豊富で、知的好奇心が刺激されるし、とにかくお菓子が美味しそうで堪りません。大好きです。
- 登場人物がみんな優しくて、日常の些細な幸せを大切にする空気感が大好きです。一果ちゃんが抱える孤独を和が大きな愛で包み込んでいく過程が丁寧に描かれていて、人との繋がりの尊さを改めて教えてもらいました。
- 和菓子に込められた職人の想いや伝統の重みがしっかり伝わってきます。派手な展開はないけれど、読後感がとても爽やかで、疲れた時に読むと「明日も頑張ろう」という前向きなパワーをもらえる大切な作品です。
- 和の飄々とした明るさに救われます。一果ちゃんが時折見せる子供らしい笑顔に、親のような目線で見守ってしまい、すっかりファンになりました。人情味あふれるストーリー展開に、いつも心がポカポカします。
悪い所
- 物語のテンポが非常にゆったりしているので、大きな事件や劇的な展開を期待して読むと、少し退屈に感じてしまうかもしれません。話の進展が遅くて、サクサク読みたい私には少し物足りなさが残る作品でした。
- 京都弁の表現がかなり多いので、他県民の私には少し読みづらく感じてしまい、セリフが頭にスッと入ってこないことがありました。独特の言い回しに慣れるまで時間がかかり、内容に集中しきれなかったのが残念です。
- 元カノや家族など、サブキャラクターたちのエピソードが意外と長くて、メインの二人の交流をもっと見たい私には少し焦れったかったです。特定のキャラの掘り下げが続きすぎて、本筋が停滞しているように思えました。
- 全体的にいい人ばかりが登場する平和すぎる世界観なので、現実味に欠けて少し綺麗事のように感じてしまう瞬間がありました。もう少し毒のある展開や、生々しい人間関係の葛藤も描いてほしかったなと思います。
- 和菓子の知識や文化的な説明が詳しく書かれているのは良いのですが、文字数が多くて理屈っぽく感じる箇所がありました。漫画としてのテンポを重視したい時には、説明パートが少し長く感じて疲れてしまいます。





