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ながたんと青と-いちかの料理帖- の感想と評価(良いところ、悪いところ)

ながたんと青と-いちかの料理帖-

ながたんと青と-いちかの料理帖-

著者: 磯谷友紀

連載: Kiss

恋愛料理

評価: 9/10

あらすじ

1951年、戦後の京都・東山。老舗料亭「桑乃木」の長女・桑乃木いち日は、戦争で夫を亡くし、ホテルの厨房で前菜係として働いていた。ある日、妹の縁談の席に現れたのは、予定の相手ではなく大阪のホテル経営者の三男で19歳の大学生・山口周。妹が駆け落ちしてしまったことで、いち日は周と15歳差の政略結婚をすることになる。互いに好きな人がいるという条件付きの結婚生活の中、料亭の再建や家族との関係、そして料理を通じて二人の距離は少しずつ縮まっていく。

良い所

  • 戦後の京都や料亭の描写が非常に丁寧で、当時の空気感や文化が鮮やかに伝わってくる。
  • いち日と周の年の差夫婦が少しずつ心を通わせていく過程が自然で温かい。
  • 料理の描写が美しく、実際に作ってみたくなるような臨場感がある。
  • 脇役にも個性と背景がしっかり描かれており、物語全体に厚みがある。
  • 恋愛要素と料亭再建の物語がバランスよく絡み合い、読み応えがある。

悪い所

  • 展開がゆっくりで、大きな事件や急展開を期待すると物足りない。
  • 料理や文化の説明が多く、物語のテンポがやや停滞する場面がある。
  • 年の差婚という設定に感情移入しづらい読者もいる。
  • 登場人物が多く、関係性を把握するのに時間がかかる。
  • シリアスな場面と軽い会話の切り替えが急で、感情の流れが途切れることがある。

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