レビュー著者: 漫画よしあし
最終更新日:
新九郎、奔る! の感想と評価(良いところ、悪いところ)
良い所
- 戦国前夜の「理屈で動く政治的な駆け引き」をここまで生々しく描くのかと、一ページ捲るたびに知的な興奮で震えました!新九郎の苦労人ぶりが、現代で働く私には他人事と思えず、全力で応援してしまいます。
- ゆうきまさみ先生ならではの「生き生きとした、血の通ったキャラクター描写」が最高です!歴史上の偉人たちが、急に隣に住んでいるおじさんのように身近に感じられて、その人間臭さに思わず唸りました。
- 難しい時代背景や家系図の解説が非常に丁寧で、「歴史の裏側を覗き見ているようなワクワク感」が止まりません!史実を土台にしつつ、物語としての熱量を失わない構成の巧みさに、毎回脱帽しています。
- 新九郎が万能な天才ではなく、「板挟みの苦悩の中で道を選び取っていく姿」に深く共感しました。派手な合戦よりも、家を守るための地味な交渉事の緊張感に、私自身の背筋もピリリと伸びる感覚があります。
- 当時の衣装や生活、そして独特の価値観までもが緻密に再現されていて、読み進めるうちに室町末期の空気が私の部屋にまで満ちてくるような没入感がありました。これぞ大人のための歴史漫画の金字塔です!
悪い所
- 歴史の知識や人間関係の把握がかなり要求されるため、仕事で疲れている時に読むと、情報量の多さに脳が追いつかず、途中で物語の筋を見失ってしまいそうになることがありました。私には少しハードルの高い漫画です。
- 物語の展開が非常に緻密でスローなため、「戦国武将の派手な戦記モノ」を期待していた私には、政治的な議論が続くパートが少し退屈に感じられてしまい、もっと早く新九郎が暴れる姿が見たいと焦ってしまいます。
- 一部の登場人物たちのデザインが似通っていて、特に家系が入り組んでいるシーンでは、今誰が誰と話しているのか混乱してしまうことがありました。もう少しキャラクターごとの視覚的な個性が欲しい、と贅沢に感じました。
- ゆうき先生独特の「シュールで淡々としたユーモアのノリ」が、シリアスな歴史ドラマの緊張感を削いでいるように感じる瞬間があり、私の中での没入感が削がれてしまった場面があったのが、少し残念な点です。
- 隔週連載ということもあり、物語がなかなか次のフェーズに進まないことに、少しじれったさを感じています。一気に読み返せば最高に面白いのですが、最新話で追っていると足踏み状態が続いてしんどかったです。




