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新九郎、奔る! の感想と評価(良いところ、悪いところ)
新九郎、奔る!
著者: ゆうきまさみ
連載: 月刊!スピリッツ
評価: 8.9/10
あらすじ
室町時代末期、戦国時代の幕開けを目前にした日本。伊勢新九郎(後の北条早雲)は、まだ若き浪人として各地を奔走していた。武家のしがらみや権力争いの渦中で、己の信念と知略を武器に生き抜こうとする新九郎。戦乱の世を駆け抜け、やがて戦国大名として名を馳せるまでの道のりを、史実をベースに人間味あふれる筆致で描く。
良い所
- 戦国時代初期という珍しい時代設定が新鮮で、歴史好きにはたまらない。
- 新九郎の人間臭さや成長が丁寧に描かれていて感情移入しやすい。
- 史実を踏まえつつも会話や日常描写が軽妙で読みやすい。
- 作画が緻密で、当時の衣装や建物の描写に説得力がある。
- 政治的駆け引きや人間関係の描写が巧みで、戦闘以外の部分も楽しめる。
悪い所
- 展開がゆっくりで、派手な戦闘シーンを期待すると物足りない。
- 登場人物が多く、関係性を把握するのに時間がかかる。
- 史実や用語の説明が少なく、歴史に不慣れな読者には難しい部分がある。
- 会話劇が多く、アクション重視の読者には合わない。
- 時代背景の説明が長く感じられる場面があり、テンポが落ちることがある。

