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キングダム の感想と評価(良いところ、悪いところ)

キングダム

キングダム

著者: 原泰久

連載: 週刊ヤングジャンプ

ドラマ軍略戦争歴史成長物語

評価: 9.3/10

あらすじ

紀元前の中国、戦国時代。未だ統一されていない六国のひとつ・秦国にて、身分は低い“信”という少年が、天下の大将軍を目指して剣を振るい続ける。彼は友情、裏切り、戦略、戦いの中で成長を遂げ、やがて秦の王嬴政(えいせい/後の始皇帝)とともに中華統一という大きな夢へと近づいていく。物語は戦争の描写だけでなく政治、策略、人物の信念と弱さなども丁寧に描かれる。

良い所

  • 戦術や合戦の描写が非常によく描き込まれていて、軍師の策や兵士たちの動きが想像できるほどリアルで、戦いの臨場感が素晴らしい。
  • 主人公・信の成長が丁寧で、下僕から武将へと上り詰めていく過程の苦悩や仲間との絆が心に響く。彼の一歩一歩に共感できる。
  • 登場人物の数が多いけれど、それぞれにバックボーンがあり、“敵”であってもただの悪役ではなく、人間味があるので話に深みがある。
  • 歴史をベースにした物語だけど、史実だけに縛られずオリジナルの解釈やドラマ性が加えられていて、飽きずに読める。
  • ページをめくるペースが速く、一戦一戦のスケールが大きく、山場の多さと緊張感のおかげで、読み進める手が止まらない。

悪い所

  • 巻数が非常に多く、読むのに時間と情熱が求められるので途中で挫折しそうになる時がある。
  • 同じような戦い・同じような合戦の構図が続く部分があり、少し似た展開・パターンを感じることがある。
  • 一部キャラクターの死亡や裏切りが唐突に思えて、感情の繋がりが築きにくいまま退場すると悲しくもありもったいないと感じることがある。
  • 政治・策略・外交の描写が増えると、戦闘シーン重視の読者には“読み応え”とは別の難しさを感じる章もある。
  • 史実をベースにしている分、時折“これは演出だな”と感じる誇張やドラマ的改変があり、史実派には少し抵抗感があるかもしれない。

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