レビュー著者: 漫画よしあし
最終更新日:
ライジングサンR の感想と評価(良いところ、悪いところ)
ライジングサンR
著者: 藤原さとし
連載: 漫画アクション
ジャンル: 青年漫画/レスキュー漫画/職業・ヒューマンドラマ
評価: 8.4/10
あらすじ
陸上自衛官になった甲斐一気は、精鋭レンジャーにあこがれながらも出番のない毎日にくすぶっていた。山で遭難した人を探す非常呼集に出て、自分の無力さを思い知ったことで、ついに念願の養成訓練へ。バディの相楽たちと眠らずに山を越え、脱落者が相次ぐ「最終想定」に挑む。仲間と支え合い、徽章を手にした先に待っていたのは、王峰山の大噴火だった。噴石と火砕流が登山客を襲う現場、届く撤退命令、現場を知らないSNSの声。それでもイッキたちは取り残された人を探し続け、ヘリの機長や同期の神崎と命がけの救出に挑む。単なる英雄譚では終わらない、無力さを抱えて前へ進む自衛官たちの救助ドラマ!
この作品が載っている特集
読む前に確認したい相性
向いている人
- 武力の見せ場より、自衛隊の訓練や日々の暮らしのリアルな描写をじっくり味わいたい人
- 眠らずに山を越えるような、極限まで追い込まれながら仲間と支え合う姿に胸を熱くしたい人
- 外からの批判や撤退命令に揺れる、きれいごとで終わらない災害救助の現場を知りたい人
向いていない人
- 絵の色気やキャラの見分けやすさを大事にして、画面の華やかさで物語に引き込まれたい人
- 説明的なセリフや専門用語が続く場面が苦手で、テンポよくさくさくページをめくりたい人
- 完結作を読むなら、伏線がきれいに回収されたすっきりした大団円の結末をなにより求める人
良い感想・レビュー
- 自衛隊ものは武力を見せつける話が多いなか、訓練そのものに焦点をあわせた珍しい漫画です。防衛大を描いた『あおざくら』と読み比べると違いがわかって面白いです。レンジャー訓練は過酷すぎて驚きます。
- 無鉄砲で熱い主人公は王道だけど、自衛官の暮らしの細かいところまで描きこんでいるから既視感がない。ドッグタグの用途やズボンのボタンの硬さ、宿舎のシーツの敷き方まで出てきて感心した!
- 現場の実態を知らない好き勝手なSNS投稿が、救助にあたる隊員の心を傷つける様をよく描いている。災害のたびに見かける「ネット軍師」は「あるある」だし、明治2曹の台詞は至言だ。
- 前作で一緒だった神崎のその後が描かれているのはありがたい。安全なルールに従うか、全員を救うために危険へ踏みこむか。救助の現場で実際に直面しそうな葛藤だ。
- フィクションとわかっていても、救助現場の大変さや過酷さが十分に伝わってきます。普段は知る機会のない隊員の訓練や生活も描かれていて、自衛隊のみなさんには頭が上がりません。
悪い感想・レビュー
- 絵の魅力や色気に欠けるうえ、キャラの描き分けが不安定で見分けにくいのがつらい。性格も極端で、主人公が悩む場面も演出が過剰なせいか共感しきれなかった。淡々としたルポ寄りなら好みだったかも。
- 訓練がそろそろ終わるかと思えば、まだ続く。話の引き延ばし感はあるけれど、まあいいか。体脂肪5%の助教や学生長のエピソードがメインで、主人公の一気は掛け声担当になっているのが笑える。
- バディの荷物交代を断ったところで嫌な予感はしたものの、体温が下がりすぎて救護車の世話になる展開は理解を超えていた。どうなったらそうなるのか。相楽の過去も、優秀すぎる兄への劣等感というありきたりな話だ。
- 完結したのに、モヤっとする疑問が残る終わり方だった。ラストに現れた見知らぬ人物たちは誰なのか、続編への伏線なのか。主人公と周囲の関係もはっきりしないまま終わる。
- 文字が多いぶん具体的で面白い反面、説明的なセリフや専門的な解説が長く続くのが気になります。漫画としてのテンポが落ち、読み進めるのがしんどい時もあります。
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