レビュー著者: 漫画よしあし
最終更新日:
ライジングサン の感想と評価(良いところ、悪いところ)
ライジングサン
著者: 藤原さとし
連載: 漫画アクション
ジャンル: 青年漫画/レスキュー漫画/職業・ヒューマンドラマ
評価: 8/10
あらすじ
目標もなく高校生活でくすぶっていた甲斐一気は、逃げこんだ山の中で現役の陸上自衛官・伊達と出会い、自衛隊に入ると決める。待っていたのは、階級すらない「自衛官のタマゴ」として過ごす3カ月の教育訓練だった。バディはオリンピックを目指すボクサーの来嶋。脱サラした妻子持ちや、親に勧められて入った女子など、事情も動機もばらばらな仲間と同じ部屋で寝起きし、班長・新海の容赦ない指導のもとで鍛えられていく。連帯責任の腕立て、実弾射撃、豪雨の中の長距離行軍。父を山で亡くした過去が一気の足かせとなる場面もある。元自衛官の作者が描く汗と泥のにおい、そして人の命を救う仕事を選ぶ重さ。くじけそうな若者たちが少しずつ自衛官の顔になっていく、泥まみれの青春!
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読む前に確認したい相性
向いている人
- ふだん見ることのない自衛官の日々の暮らしや訓練の細部まで、リアルな描写でのぞいてみたい人
- 訓練を受ける若者側だけでなく教官や家族の目線まで描かれる、厚みのある人間ドラマを味わいたい人
- きれいごとで終わらない厳しい訓練の中で支え合って力をつけていく、泥くさい成長物語が好きな人
向いていない人
- 絵柄にこだわりがあり、キャラの描き分けや暗い場面の見やすさを作品選びで重視する人
- 勢い任せに突っ走る熱血型の主人公や、大げさな演出がどうにも肌に合わない人
- 連帯責任や理不尽な叱られ方など、体育会系の厳しい上下関係を物語で読むとしんどくなる人
良い感想・レビュー
- 熱くて無鉄砲な主人公は王道ですが、ドッグタグの本来の使い道や、ズボンのボタンの硬さ、シーツの敷き方まで自衛官の暮らしの細かいところが描かれていて、既視感がありません。
- 職業漫画のなかで一番好きな作品だ。「本人が辞めると言うまで見捨てない」という班長の言葉をはじめ、教官たちが口にする信念が胸に残る。掘り下げてほしい人物がまだいたのが、ほんの少し心残り。
- 作者自身が陸上自衛隊の出身なので、生活ぶりがとにかくリアルです。射撃訓練のくだりでは、昔あった発砲事件の記憶に苦しむ班長の姿まで描かれ、教える側が抱えた傷にも踏みこんでいます。
- なんとなく読み始めたら想像をはるかに超えてきた。候補生だけでなく教官や家族の目線まで深く描かれるし、理不尽さと過酷さはエグいほど。目を背けたくなっても、知らない世界をのぞきたい気持ちが勝つ!
- 体験取材を続けているそうで、場面が生々しい。きれいごとで済ませない訓練の日々だからこそ、「同じ釜の飯を食う」という言葉がしっくりくる。早く娘に会えるよう、妻子持ちの浜さんを応援したくなる。
悪い感想・レビュー
- 絵は正直きびしく、キャラの描き分けが不安定で見分けにくい。性格づけも極端で、主人公が悩む場面も演出が大げさすぎて共感しきれない。それでも丁寧に描こうとする熱意は伝わってくる。
- 行軍中の滑落から始まるあたりは回想シーンが多く、少し間延びした印象です。夜の場面では迷彩服と暗い色が重なり、モノクロだと何が起きているか見えにくいのも惜しいところでした。
- 休み明けに一人だけ戻らない仲間を、みんなで走って探しに行く。青春らしくはあるものの、自衛官が夢なら辞める動機はもっと重いはずで、安易な展開に見えてしまった。
- 自衛隊の内情は知識として面白く読めます。ただ主人公のキャラが苦手です。元気だけで突っ走るタイプはだんだん飽きてきますし、いかにも漫画らしい主人公像に少しがっかりしました。
- フィクションとはいえ、描かれる隊内の雰囲気があまり好きになれず残念。読んでも入隊に憧れる気持ちにはならない。主人公の成長は見守りたいのに、絵柄がどうにも合わなかった。
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