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葬送のフリーレンみたいな漫画おすすめ17選|旅と時間を描く長編漫画

編集: 漫画よしあし
公開日:更新日:

葬送のフリーレンみたいな漫画を探しているなら、旅の途中で人と出会い、やがて見送っていく物語を手に取ってみてください。長い時間が流れたあと、残された者は何を思うのか。その問いを正面から描いた作品は、ジャンルをまたいで意外と多くあります。

この特集では、10巻以上の長編から17作品を選びました。蟲師やヨコハマ買い出し紀行のように静かに時が過ぎる作品もあれば、うしおととらやからくりサーカスのように、熱い戦いの先で別れが待つ作品もあります。読み味の違いも正直に書いたので、今の気分に合う一作を見つけてください。

時間がない人向け結論:おすすめTOP3

  1. 悲しい出来事も感情を大きく描かずに進むので、もの悲しさや渋さがじわりと伝わってくる読み心地。

  2. 事実がわかるたびに物語がまったく違う色合いを見せる構成で、予想していたゴールが一気に覆されました。

  3. 序盤の少年のエピソードは数話で涙を誘うほどで、命の描き方の繊細さに心をつかまれました。

目次

選び方のポイント

  1. 1. 旅の形で選ぶ

    ひとりで土地を渡り歩く旅か、相棒や仲間と進む旅かで、読み心地はかなり変わります。蟲師は旅の男が村から村へ歩く一話完結の形で、狼と香辛料は行商人と賢狼の二人旅。銀河鉄道999では星から星へ列車で渡り、出会った人との別れが一話ごとに積み重なります。仲間が増えていく旅を読みたいなら、BASARAや7SEEDSのような群像劇が合います。

  2. 2. 時間の流れと別れの描き方で選ぶ

    長く生きる者と短い命の差を見つめたいなら、不滅のあなたへとヨコハマ買い出し紀行がフリーレンに近い読み味です。不死の存在や歳をとらないロボットが、周りの人を見送り続けます。火の鳥では、過去と未来を行き来しながら、永遠の命を手にした者の孤独が描かれます。どれも、すっきりした救いより、胸に深い問いが残る作品です。

  3. 3. 完結済みかどうかと重さで選ぶ

    この特集で選んだフリーレンみたいな漫画は、どれも10巻以上の長編です。ほとんどが完結しているので、旅の結末まで見届けられます。火の鳥だけは作者の逝去で現代編が描かれず、未完のまま残されました。重さでいえば、宝石の国やクジラの子らは砂上に歌うは痛みの強い展開が続くので、気力のあるときに読むのがおすすめです。

全17作品の比較表

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順位作品名ジャンル完結状況評価特徴向いている人
1蟲師蟲師ファンタジー/ドラマ/日常完結9.6/10悲しい出来事も感情を大きく描かずに進むので、もの悲しさや渋さがじわりと伝わってくる読み心地。山里や海辺を舞台にした、怖さと美しさが同居する静かな怪異譚を一話ずつ味わいたい人
2宝石の国宝石の国ファンタジー/SF/アクション完結9.6/10事実がわかるたびに物語がまったく違う色合いを見せる構成で、予想していたゴールが一気に覆されました。きらめく絵柄の奥で美しさと痛みが同時に深まっていく、切なく暗いファンタジーに浸りたい人
3不滅のあなたへ不滅のあなたへファンタジー/ドラマ/SF完結9.3/10序盤の少年のエピソードは数話で涙を誘うほどで、命の描き方の繊細さに心をつかまれました。誰かを愛するたびに失うことを繰り返す、不死の存在の喪失と再生の物語に心を揺さぶられたい人
4ヨコハマ買い出し紀行ヨコハマ買い出し紀行青年漫画/終末もの/日常/SF完結9.3/10日が暮れる風景がただただ美しく、心が荒んだときに読み返したくなる漫画です。静かに暮れていく風景と、のんびりした空気がただ流れていく時間を味わいたい人
5獣の奏者獣の奏者ファンタジー/ハイファンタジー完結8.8/10傷ついた幼い王獣と少女のあいだに芽生える温かな信頼に、ついもらい泣きしてしまいます。作りこまれたハイファンタジーの世界観にじっくり浸って、異国の文化や理を味わいたい人
6狼と香辛料狼と香辛料ファンタジー/経済・ドラマ完結8.8/10人よりずっと長く生きる存在と人間のすれ違いが残酷なほど丁寧に描かれていて、しんみりしました。時代の移り変わりや、人と神の切ない別れを見つめるしみじみした物語をじっくり読みたい人
7クジラの子らは砂上に歌うクジラの子らは砂上に歌うファンタジー/SF/ディストピア完結8.5/10綿密に練られた設定と美しい絵が重なり、この世界の儚さにのめり込んでしまいました。予想を裏切る展開と世界の大きなスケールを、回顧録のような静かな語り口でじっくり味わいたい人
8MASTERキートンMASTERキートンミステリー/アドベンチャー/歴史/サスペンス完結9/10厳しい事件の裏にある家族の絆や、胸を打つ温かい人情劇に何度も泣かされました。元SAS隊員が保険調査員として世界を飛び回る、知的でハードボイルドな国際サスペンスが好きな人
9ヴィンランド・サガヴィンランド・サガドラマ/歴史/アクション完結9.4/10復讐の物語が平和への祈りへ変わっていくとは思いもしませんでした。暴力や復讐の先にある平和や生き方を問う、哲学的で重厚な人間ドラマを味わいたい人
107SEEDS7SEEDS少女漫画/サバイバル/SF/サスペンス完結9.1/10出てくる人物を誰ひとり嫌いになれないほど、全員に事情がある人物描写が丁寧です。見た目は可愛い絵柄なのに中身は重い、そんな骨太な人間ドラマをじっくり味わいたい人
11銀河鉄道999銀河鉄道999宇宙/SF/冒険完結8.8/10機械の体をただでもらうための旅なのに、行き着く先は限られた命だからこそ美しいという答えでした。見知らぬ星を次々に訪ねていく話が好きで、出会いと別れが積み重なる旅の空気にひたりたい人
12火の鳥火の鳥ヒューマンドラマ/歴史/SF完結9.4/10答えを一度も出さないまま、 「あなたはどう思うか」と問いを突きつけてくる 作品です。一つの物語が過去と未来を往復する、時空をまたぐ壮大な構想にじっくり浸ってみたい人
13BLAME!BLAME!青年漫画/サイバーパンク/SF/アクション完結8.9/10セリフや説明を極端に削り、すべてを語らず読者に想像させる余白の使い方が見事です。孤独な主人公が果てしない建築都市を旅する、空間の広がりと静けさを感じる世界観に惹かれる人
14うしおととらうしおととら少年漫画/伝奇アクション/ダークファンタジー完結9.3/10行く先々で出会った人と妖の縁が、終盤には旅で積み上げた想いが主人公を救う流れへつながり、こみ上げるものを抑えきれませんでした。長い旅で積み重ねた話が、終盤で一気に一点へ収束するカタルシスをたっぷり味わいたい人
15BASARABASARAファンタジー/恋愛/少女漫画/架空戦記完結9/10少年漫画のように熱い戦記と、少女漫画の切ない恋が真正面からぶつかり合う作品です。互いが家族の仇だと知らないまま惹かれ合う二人の、逃げ場のない切ない運命を最後まで見届けたい人
16無限の住人無限の住人復讐/時代劇/アクション/ダークファンタジー完結8.8/10動きが伝わる絵柄のおかげで、人を斬る場面すら芸術的だと感じる瞬間がありました。多少の残酷な描写を含んでいても、骨太で歯ごたえのある時代劇バトルを読み応えとして楽しめる人
17からくりサーカスからくりサーカス少年漫画/バトル・アクション/ダークファンタジー完結9.3/10憎い敵さえ最後には泣かせてくる懐の深さに、すっかり心をやられました。憎らしかったはずの敵にまで心を寄せてしまう、熱く濃い人間ドラマでたっぷり泣きたい人
1

蟲師

完結

命の原型に近い「蟲」が招く怪異に、旅の蟲師ギンコが向き合う一話完結の和風幻想譚

この特集で選んだ理由

旅の男が土地を渡り歩き、出会った人と別れていく一話完結の形をとっており、フリーレンの旅の雰囲気にいちばん近い作品です。

蟲師
作者
漆原友紀
掲載誌
月刊アフタヌーン
ジャンル
ファンタジー/ドラマ/日常
完結
完結
評価
9.6/10

良い点

蟲を退治して終わりにせず、ときには共に暮らす道を探るギンコの姿勢に好感が持てます。悲しい出来事も感情を大きく描かずに進むので、もの悲しさや渋さがじわりと伝わってくる読み心地。昔読んだきりでも、どの話もかなり覚えていて驚かされます。

気になる点

派手な立ち回りがなく、一話完結のため大きな盛り上がりもありません。テンションが終始一定なぶん、話がパターン化していると感じやすいところがあります。

こんな人におすすめ

山里や海辺を舞台にした、怖さと美しさが同居する静かな怪異譚を一話ずつ味わいたい人

こんな人には不向き

敵を倒して勝ち進むような派手な立ち回りや大きな盛り上がりを、毎話の楽しみにしたい人

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2

宝石の国

完結

いちばん脆い宝石フォスが、割れて欠けて姿を変えながら世界の謎に近づく美しくも痛い物語

この特集で選んだ理由

長い時を生きる者たちの変化と喪失を、掲載作のなかでもかなり痛みの強い形で描いています。

宝石の国
作者
市川春子
掲載誌
月刊アフタヌーン
ジャンル
ファンタジー/SF/アクション
完結
完結
評価
9.6/10

良い点

美しく整った世界と宝石たちが、主人公が仕事を探しはじめたあたりから少しずつ崩れていきます。事実がわかるたびに物語がまったく違う色合いを見せる構成で、予想していたゴールが一気に覆されました。

気になる点

姿が変わるにつれて主人公の見た目がどぎつくなり、性格までゆがんでいくので、読み進めるのがきつくなります。線が細く、誰がしゃべっているのか分かりにくい場面もあります。

こんな人におすすめ

きらめく絵柄の奥で美しさと痛みが同時に深まっていく、切なく暗いファンタジーに浸りたい人

こんな人には不向き

主人公がどんどん追い詰められていく展開がつらく、明るさや救いのある話を気楽に読みたい人

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3

不滅のあなたへ

完結

不死の存在「フシ」が、出会いと喪失を繰り返しながら「生きること」を学んでいく。命の尊さと無情な別れを描き続ける、大今良時の圧倒的な魂の物語。

この特集で選んだ理由

不死の主人公が出会った人を見送り続けるという、フリーレンと同じ骨組みをいちばんまっすぐに描いた作品。

不滅のあなたへ
作者
大今良時
掲載誌
週刊少年マガジン
ジャンル
ファンタジー/ドラマ/SF
完結
完結
評価
9.3/10

良い点

フシが人の温もりを知り、失い、それでもまた誰かとつながろうとする繰り返しに、生きることの美しさと残酷さを突きつけられます。序盤の少年のエピソードは数話で涙を誘うほどで、命の描き方の繊細さに心をつかまれました。

気になる点

周りの人が次々と年老い、死んでいくため、続くうちに 「また離別か」という慣れ が生まれてしまいます。中盤で時間が大きく飛び、愛着のあった人物との距離が急に開くのも戸惑うところです。

こんな人におすすめ

誰かを愛するたびに失うことを繰り返す、不死の存在の喪失と再生の物語に心を揺さぶられたい人

こんな人には不向き

別れが続く物語を読むには、十分な気力と心の余裕が要ると感じる人

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4

ヨコハマ買い出し紀行

完結

海がしずかに陸を呑む近未来。岬の喫茶店で、人型ロボットがオーナーの帰りを待つ日々!

この特集で選んだ理由

戦いも冒険もなく、終わりゆく世界の時間そのものを味わう点で、17作品のなかでもっとも穏やかです。

ヨコハマ買い出し紀行
作者
芦奈野ひとし
掲載誌
月刊アフタヌーン
ジャンル
青年漫画/終末もの/日常/SF
完結
完結
評価
9.3/10

良い点

聞こえるのは風の音と虫の声、打ち寄せる波だけ。人類がゆるやかに減っていく現実を、人々はおだやかに受け入れて暮らしています。日が暮れる風景がただただ美しく、心が荒んだときに読み返したくなる漫画です。

気になる点

事件らしい事件がほとんど起きないため、ストーリーを追いたい人には退屈に映ります。オーナーの正体も世界が水没した理由も、根幹の謎は最後まで明かされません。

こんな人におすすめ

静かに暮れていく風景と、のんびりした空気がただ流れていく時間を味わいたい人

こんな人には不向き

物語の根底にある謎が最後まで明かされないと、読み終えたあとにもやもやが残る人

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5

獣の奏者

完結

人に懐かぬ王獣と心を通わせた少女が、獣を兵器にさせぬため信念を貫く壮大なファンタジー

この特集で選んだ理由

生き物と心を通わせる少女の歩みが軸で、戦うことより命との向き合い方を描く点がほかの掲載作と違います。

獣の奏者
作者
上橋菜穂子/武本糸会
掲載誌
月刊少年シリウス
ジャンル
ファンタジー/ハイファンタジー
完結
完結
評価
8.8/10

良い点

傷ついた幼い王獣と少女のあいだに芽生える温かな信頼に、ついもらい泣きしてしまいます。恋愛がほとんど絡まないのに、人と獣の隔たりや命の尊さまでしっかり伝わってきました。原作の雰囲気をそのまま再現した絵なので、小説の情景もすっと頭に入ります。

気になる点

終盤は展開が早く、好きな人物を深く知る前に駆け足でたたまれていく印象が残ります。巨大な獣が初めて姿を見せる場面も、あっさりした画面で拍子抜けしやすいところです。

こんな人におすすめ

作りこまれたハイファンタジーの世界観にじっくり浸って、異国の文化や理を味わいたい人

こんな人には不向き

物語の終盤が駆け足で進む流れや、多くを語らない余白の多い結びにもやもやしやすい人

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6

狼と香辛料

完結

豊穣の賢狼と若き行商人が、知恵と度胸で商いの難所を越えていく旅の物語!

この特集で選んだ理由

寿命の違う二人が旅をする形でフリーレンに重なり、そこへ商いの頭脳戦が加わります。

狼と香辛料
作者
文倉十/支倉凍砂/小梅けいと
掲載誌
電撃マ王
ジャンル
ファンタジー/経済・ドラマ
完結
完結
評価
8.8/10

良い点

商人どうしの駆け引きや為替の仕組みが図入りで説明され、難しそうな金融の話もするっと頭に入ります。人よりずっと長く生きる存在と人間のすれ違いが残酷なほど丁寧に描かれていて、しんみりしました。作画の質を落とさないまま、旅の結末まで描き切ったコミカライズです。

気になる点

商売の説明がとにかく長く、山場までのタメが長すぎると感じやすい作品。大金が動くたびに裏切り者が出てくる展開も、続くと食傷気味になります。

こんな人におすすめ

時代の移り変わりや、人と神の切ない別れを見つめるしみじみした物語をじっくり読みたい人

こんな人には不向き

込み入った経済や為替の話が長く続くと、途中で読むのがしんどくなってしまう人

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7

クジラの子らは砂上に歌う

完結

砂の海をゆく泥の船で、少年少女の命と感情が静かに記録される物語!

この特集で選んだ理由

砂の海を漂う船で新天地を目指す旅を描き、喪失と再会の両方がはっきり刻まれています。

クジラの子らは砂上に歌う
作者
梅田阿比
掲載誌
ミステリーボニータ
ジャンル
ファンタジー/SF/ディストピア
完結
完結
評価
8.5/10

良い点

記録係の少年が振り返る形で、物語は静かに、そして容赦なく進みます。綿密に練られた設定と美しい絵が重なり、この世界の儚さにのめり込んでしまいました。旅の果てにまた会えた人たちの姿には、涙が止まりません。

気になる点

あまりに人が死んでいくので、重すぎる鬱展開に気持ちまで沈みます。寿命の仕組みや勢力の関係が積み重なり、細かい設定を追いきれなくなる場面もありました。

こんな人におすすめ

予想を裏切る展開と世界の大きなスケールを、回顧録のような静かな語り口でじっくり味わいたい人

こんな人には不向き

好きになった登場人物が次々と命を落としていくような、救いの少ない重い展開が苦手な人

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8

MASTERキートン

完結

元SASサバイバル教官の考古学者キートンが、世界中の歴史的難事件や陰謀をスマートに解決する知略サスペンス!

この特集で選んだ理由

世界各地を巡る旅の形をとりながら、別れの静けさより謎解きとサバイバルの面白さが前に出る、少し毛色の違う一作。

MASTERキートン
作者
浦沢直樹/勝鹿北星/長崎尚志
掲載誌
ビッグコミックオリジナル
ジャンル
ミステリー/アドベンチャー/歴史/サスペンス
完結
完結
評価
9/10

良い点

考古学の歴史ロマンと冷戦期の国際サスペンスが溶け合い、1話完結の物語はどれも映画のような完成度です。厳しい事件の裏にある家族の絆や、胸を打つ温かい人情劇に何度も泣かされました。

気になる点

冷戦期の世界情勢や政治ネタが多く、当時の知識がないと事件の背景がつかみにくいところがあります。中盤からは事件解決のパターンが固定化し、マンネリに感じやすくなります。

こんな人におすすめ

元SAS隊員が保険調査員として世界を飛び回る、知的でハードボイルドな国際サスペンスが好きな人

こんな人には不向き

1話完結が基本のため、主人公の私生活にまつわる話がなかなか進まないことをもどかしく感じる人

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9

ヴィンランド・サガ

完結

11世紀、ヴァイキングの戦場を生きる少年トルフィン。仇敵への復讐に燃える彼が、血塗られた過去を越え『真の戦士』へと覚醒していく、壮大な歴史人間ドラマ!

この特集で選んだ理由

戦いに生きた主人公が争いのない土地を目指して歩き出す物語で、旅と喪失の重さを歴史劇として描きます。

ヴィンランド・サガ
作者
幸村誠
掲載誌
月刊アフタヌーン/週刊少年マガジン
ジャンル
ドラマ/歴史/アクション
完結
完結
評価
9.4/10

良い点

描き込まれた戦場のリアルさと、一転して静かな農場での心理描写の対比に引き込まれます。復讐の物語が平和への祈りへ変わっていくとは思いもしませんでした。暴力以外の道を探る誠実さに胸を打たれます。

気になる点

序盤の熱い戦いや復讐劇に惹かれた人ほど、後半の非暴力の展開が遅くて説教くさく感じられます。拷問や略奪の描写も生々しく、一冊読むのにかなりの気力が要ります。

こんな人におすすめ

暴力や復讐の先にある平和や生き方を問う、哲学的で重厚な人間ドラマを味わいたい人

こんな人には不向き

軽い気持ちでさっと読める、テンポの速い娯楽作を求めている人

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10

7SEEDS

完結

文明が崩れた未来で目覚めた若者たちが、生きる意味を問われながら過酷なサバイバルに挑む物語!

この特集で選んだ理由

文明が崩れた未来で目覚めた若者たちの生き残りを描き、静かな旅よりも過酷なサバイバルと群像劇に寄っています。

7SEEDS
作者
田村由美
掲載誌
別冊少女コミック/月刊フラワーズ
ジャンル
少女漫画/サバイバル/SF/サスペンス
完結
完結
評価
9.1/10

良い点

滅んだ未来で草木や虫や動物にまみれて生き抜く姿は見ごたえがあり、人間ドラマと博物学の匂いが同居しています。出てくる人物を誰ひとり嫌いになれないほど、全員に事情がある人物描写が丁寧です。

気になる点

途中から展開がだれてきて、毎エピソード続くご都合主義に白けてしまう時期がありました。白い虫の大群のような描写もきつく、虫が苦手な人には勧めにくい作品です。

こんな人におすすめ

見た目は可愛い絵柄なのに中身は重い、そんな骨太な人間ドラマをじっくり味わいたい人

こんな人には不向き

うごめく虫や生き物の生々しくリアルな描写がどうしても苦手で、絵で見るだけでもつらい人

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11

銀河鉄道999

完結

機械の体を求めて銀河を旅する少年が、命の重さと別れに向き合う物語。

この特集で選んだ理由

星から星へ渡り、短い命と永遠の命を見比べていく旅で、フリーレンが描く命の長さの差を古典SFの形で味わえます。

銀河鉄道999
作者
松本零士
掲載誌
週刊少年キング
ジャンル
宇宙/SF/冒険
完結
完結
評価
8.8/10

良い点

機械の体をただでもらうための旅なのに、行き着く先は限られた命だからこそ美しいという答えでした。大人になって読み返すと、命をめぐる問いかけと社会への皮肉がよく見えてきます。旅の終わりに近づくほど、別れの気配が少しずつ濃くなっていきます。

気になる点

出会った人々が報われないまま死ぬ話が多く、後味の悪さに何度もしんどくなりました。一話完結が長く続くので、寄り道の多さで本筋が間延びして見えるところもあります。

こんな人におすすめ

見知らぬ星を次々に訪ねていく話が好きで、出会いと別れが積み重なる旅の空気にひたりたい人

こんな人には不向き

読み終えたあとに明るい気持ちでいたくて、救いのない結末が続く重さを受け止めきれない人

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12

火の鳥

完結

永遠の命を求める人の欲と、めぐり続ける命を、過去と未来を往復しながら描く一大叙事詩。

この特集で選んだ理由

永遠の命は救いではなく終わらない孤独を連れてくる、という見方を時代をまたいで描き、長く生きることの重さを根っこから問いかけます。

火の鳥
作者
手塚治虫
掲載誌
COM/漫画少年
ジャンル
ヒューマンドラマ/歴史/SF
完結
完結
評価
9.4/10

良い点

永遠の命は幸せなのか、人はなぜ争うのか。答えを一度も出さないまま、 「あなたはどう思うか」と問いを突きつけてくる 作品です。読み終えると、自分もこの長い流れの一部なのだという不思議な感覚が残りました。

気になる点

善人でも容赦なく無残に死んでいき、生き埋めのようなむごたらしい描写もあります。シリアスな場面に唐突なギャグが挟まり、世界に浸りきれないこともありました。

こんな人におすすめ

一つの物語が過去と未来を往復する、時空をまたぐ壮大な構想にじっくり浸ってみたい人

こんな人には不向き

最後まできれいに幕が下りる物語を望み、未完のまま残されたシリーズに納得できない人

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13

BLAME!

完結

暴走した巨大階層都市で、システムを正常化する「ネット端末遺伝子」を探す男の果てしない旅。

この特集で選んだ理由

言葉をほとんど使わず、ひとりの探索者が果てのない都市をさまよう姿を描いた、旅ものの中でも孤独がとりわけ深い一作。

BLAME!
作者
弐瓶勉
掲載誌
月刊アフタヌーン
ジャンル
青年漫画/サイバーパンク/SF/アクション
完結
完結
評価
8.9/10

良い点

無機質で果てしなく広い階層都市のビジュアルに、開いた瞬間から引き込まれます。セリフや説明を極端に削り、すべてを語らず読者に想像させる余白の使い方が見事です。孤独な旅を続ける霧亥の背中には、哀愁とかっこよさがありました。

気になる点

SF用語の説明がほとんどなく、時間や空間のスケールも遠大なので、設定が難解で理解が追いつかないことがあります。明確なゴールや感情の起伏も見えにくく、淡々と進む展開に飽きる時期もありました。

こんな人におすすめ

孤独な主人公が果てしない建築都市を旅する、空間の広がりと静けさを感じる世界観に惹かれる人

こんな人には不向き

セリフがほとんどなく説明も最小限のため、状況をつかむのに苦労して読み続けるのが大変になる人

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14

うしおととら

完結

妖怪バディが日本の命運を懸けて挑む、伏線が一点に結ぶ王道熱血譚!

この特集で選んだ理由

静かな旅とは正反対の熱血バトルものですが、母を探す旅で結んだ縁が終盤に実を結ぶ構成が、出会いを積み重ねる物語として響き合います。

うしおととら
作者
藤田和日郎
掲載誌
週刊少年サンデー
ジャンル
少年漫画/伝奇アクション/ダークファンタジー
完結
完結
評価
9.3/10

良い点

行く先々で出会った人と妖の縁が、終盤には旅で積み上げた想いが主人公を救う流れへつながり、こみ上げるものを抑えきれませんでした。ばらばらに見えた話が最終決戦で全部つながっていく作りにも唸らされます。

気になる点

絵のクセが強く、書き込みは濃いのに戦闘がごちゃっとして目で追いづらい場面があります。序盤の一話完結の妖怪退治が本筋と関わりの薄いまま続き、中だるみに感じることもありました。

こんな人におすすめ

長い旅で積み重ねた話が、終盤で一気に一点へ収束するカタルシスをたっぷり味わいたい人

こんな人には不向き

序盤から本筋が一気に進む物語を好み、寄り道の多い長い作品を途中でだるく感じてしまう人

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15

BASARA

完結

文明が滅びた日本で、兄の名を継いだ少女が仇と知らぬまま恋に落ちる革命譚。

この特集で選んだ理由

各地を歩いて仲間を束ねていく旅に革命と恋が重なり、出会いと別れの数がとりわけ多い戦記ものです。

BASARA
作者
田村由美
掲載誌
別冊少女コミック
ジャンル
ファンタジー/恋愛/少女漫画/架空戦記
完結
完結
評価
9/10

良い点

少年漫画のように熱い戦記と、少女漫画の切ない恋が真正面からぶつかり合う作品です。敵にも味方にも生き様があり、単なる悪人がいません。恋の行方にはらはらしながら、新しい時代へ進む結末まで見届けられました。

気になる点

主要な人物が容赦なく亡くなるため、推しが死ぬたびのダメージが大きく、覚悟がいります。登場人物が多く、各地を巡る話の運びが似通う中盤はだれやすいところです。

こんな人におすすめ

互いが家族の仇だと知らないまま惹かれ合う二人の、逃げ場のない切ない運命を最後まで見届けたい人

こんな人には不向き

好きになった人物が次々と退場する話は気持ちが持たず、登場人物の死が続く展開を避けたい人

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16

無限の住人

完結

不老不死の侍と復讐に燃える少女が、血みどろの旅の果てに一つの答えへたどり着く時代劇!

この特集で選んだ理由

不老不死の侍が少女の仇討ちの旅に付き添う時代劇で、死ねない者と限りある命の組み合わせを血と剣戟のなかで描きます。

無限の住人
作者
沙村広明
掲載誌
月刊アフタヌーン
ジャンル
復讐/時代劇/アクション/ダークファンタジー
完結
完結
評価
8.8/10

良い点

登場人物がとにかく多いのに、どの人物も信念や欲や正義を抱えて立っています。動きが伝わる絵柄のおかげで、人を斬る場面すら芸術的だと感じる瞬間がありました。一見おかしな形の凝った武器が次々と出てくるのも楽しいところです。

気になる点

ヒロインが「こんなことをして何になる」と自問しては敵に論破される、同じ問いの堂々巡りにだんだん疲れてしまいます。二十年に及ぶ長期連載だけあって、中盤の中だるみも否めません。

こんな人におすすめ

多少の残酷な描写を含んでいても、骨太で歯ごたえのある時代劇バトルを読み応えとして楽しめる人

こんな人には不向き

残虐な拷問や暴力をにおわせる、目を背けたくなるような描写が続くのが苦手な人

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17

からくりサーカス

完結

人形と人間の壮絶な戦いの奥に、二百年前の悲しい因縁が眠る王道大冒険!

この特集で選んだ理由

二百年前から続く因縁と少年の成長を重ねた大冒険で、熱い戦いの果てに人の心の光を見せてくれます。

からくりサーカス
作者
藤田和日郎
掲載誌
週刊少年サンデー
ジャンル
少年漫画/バトル・アクション/ダークファンタジー
完結
完結
評価
9.3/10

良い点

最初は憎らしかった敵役が、終盤には自分のやりたかったことを見つけます。憎い敵さえ最後には泣かせてくる懐の深さに、すっかり心をやられました。散らばった伏線が一本につながる瞬間も、ほかではなかなか味わえません。

気になる点

独特で荒々しい絵は、好き嫌いがはっきり分かれるところです。二つの物語が同時に進むため、ひとつの結末を見届けるまでが長く、中だるみも感じやすくなります。

こんな人におすすめ

憎らしかったはずの敵にまで心を寄せてしまう、熱く濃い人間ドラマでたっぷり泣きたい人

こんな人には不向き

入り組んだ設定と多くの登場人物を追いかけるうちに、物語の全体像を見失いやすい人

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よくある質問

葬送のフリーレンの次に読むならどの作品?+

見送る側の感覚が近いのは、不滅のあなたへとヨコハマ買い出し紀行です。どちらも歳をとらない主人公が、周りの人の死や旅立ちを見届けます。一話ずつ気軽に読みたいなら、旅の男が村々を訪ねる蟲師から入るのもおすすめです。

完結している葬送のフリーレンみたいな漫画はどれ?+

この特集の17作品のうち、火の鳥を除く16作品が完結しています。火の鳥は作者の逝去で現代編が描かれず、未完のまま残されました。とはいえ、どの編から読んでも強く心を揺さぶられる作品です。

葬送のフリーレンみたいな漫画は無料で読める?+

各作品の読み放題・無料の状況はページ下部の一覧と /kindle-unlimited・/free で毎日更新しています。配信の状況は日によって変わるので、読む前に一覧で確かめてみてください。

葬送のフリーレンより重い作品はある?+

不滅のあなたへ、クジラの子らは砂上に歌う、BASARAは、心を寄せた人物が次々と去っていく展開が続きます。フリーレンの穏やかさを求めるなら、ヨコハマ買い出し紀行や蟲師のほうが落ち着いて読めます。戦いの熱さも欲しいなら、うしおととらやからくりサーカスが合います。

まとめ

17作品の舞台はばらばらでも、旅の途中で誰かと出会い、見送ったあとに何が残るかを描いている点は共通しています。静かな作品から熱い戦いのある作品まで幅があるので、まずは今の気分に近いものから選んでみてください。読み終えたあとにフリーレンをもう一度開くと、別れの場面がまた違って見えるはずです。

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