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アルスラーン戦記 の感想と評価(良いところ、悪いところ)
良い所
- 荒川弘の作画が非常に迫力があり、特に騎馬戦や大軍同士のぶつかり合いがコマから伝わってきて戦いの臨場感が凄いと思った。
- 主人公アルスラーンの成長が丁寧で、王としてだけでなく人間としての葛藤がしっかり描かれており共感できる。
- 仲間たちのキャラクターがそれぞれ強烈で魅力的。ダリューン、ナルサス、エラムなどが物語を引き締めていると感じる。
- 原作小説の壮大な世界観が漫画でもきちんと引き継がれていて、背景設定・国の情勢・宗教・異文化との対立などが厚く描かれているのが素晴らしい。
- 戦争と政治の駆け引きが重厚で、ただ戦うだけでなく策略や民衆の声、王としての責任など、テーマが深くて考えさせられるものが多い。
悪い所
- 巻ごとの発表ペースが遅いため、次巻を待つ時間が長く、テンポが断続的に感じられてしまうことがある。
- キャラクターやストーリー展開が時折原作小説とは異なる改変があり、そのあたりで原作ファンとしては戸惑うことがあった。
- 戦争描写や戦いのシーンが重すぎて、精神的にきつく感じる部分があり、一気に読むのが疲れることがある。
- 物語のスケールが非常に大きいため、全体のプロットの複雑さに途中で混乱しがちで、設定を追うのが大変だと思った。
- 終盤にかけて敵側のヒルメスなど強いキャラクターの描写が多くなりすぎて、アルスラーン自身の存在感が薄れる場面があると感じる。