レビュー著者: 漫画よしあし
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葬送のフリーレン の感想と評価(良いところ、悪いところ)
葬送のフリーレン
連載: 週刊少年サンデー
評価: 9.2/10
あらすじ
魔王討伐を達成した勇者パーティの「その後」を描く、エルフの魔法使いフリーレンを主人公にした異色のファンタジー。千年以上を生きるフリーレンにとって、人間の一生はほんの一瞬に過ぎない。勇者ヒンメルの死をきっかけに、生前の彼の想いに気づけなかった後悔と向き合いながら、再び旅へと歩み出す。弟子フェルンや戦士シュタルクとの旅の中で、フリーレンは少しずつ「人間を知ること」の意味を学んでいく。壮大な時間軸の中で描かれる喪失と成長の物語は、読む者の心に静かに、しかし深く刺さる。少年漫画でありながら類まれな哀愁を持つ、今を代表する名作。
良い所
- 魔王を倒した後から始まるという設定が斬新で、最初の1話を読んだ瞬間に引き込まれた。フリーレンがヒンメルの想いに気づく場面が本当に切なくて、涙が止まらなかった。
- たまらなく面白くて切ない。長寿のエルフが短命の人間たちとの別れを繰り返しながら、愛情とは何かを学んでいく過程に何度も胸を打たれた。読んでよかったと心から思える作品だ。
- 静かに凄い時が流れる漫画という感じで、ページ内で何年もの時間が流れる演出が圧倒的にうまい。バトルよりも旅の情景と心情描写に重きを置いているのが独特で好きだった。
- 少年漫画なのに、こんなに人の死や時間の重さについて考えさせられるとは思わなかった。フリーレンとフェルンの師弟関係がじわじわと尊くなっていくのを感じながら読み続けている。
- 独特の余白のある絵と丁寧なセリフ回しが絶妙で、どのページも心に残る場面ばかりだった。魔王討伐後の世界観がとても丁寧に描かれていて、世界への没入感が半端じゃなかった。
悪い所
- 淡々とした雰囲気が続くので、熱いバトル展開を期待して読むとテンポの遅さに物足りなさを感じることもあった。刺さる人にはとことん刺さるが、合う合わないが分かれる作品だと思う。
- フリーレンの感情表現が薄すぎると感じる場面があって、もっとキャラクターの内面を掘り下げてほしいと思う回もあった。読み方によっては淡白に感じてしまうことがあるかもしれない。
- 話が深くて好きなのだが、1巻ずつ読むとどうしても展開のテンポが気になる。まとめ読みしたほうが世界観に入り込めるので、連載で追うのが少し難しい作品かもしれないと感じた。
- 絵柄が独特で好みが分かれるかもしれない。内容は素晴らしいと思うが、最初の数話は少しとっつきにくく、慣れるまで時間がかかったので人によっては序盤で離脱してしまうかもしれない。
- 感情移入しやすいキャラクターが多い一方で、新キャラが出るたびに背景を整理するのが大変だった。魔法師の等級試験編あたりから情報量が増えてきて、少し追うのが大変に感じた。



