レビュー著者: 漫画よしあし
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~異伝・絵本草子~ 半妖の夜叉姫 の感想と評価(良いところ、悪いところ)
良い所
- 「これぞ椎名節!」というテンポの良さとギャグのキレに、ページをめくる手が止まりませんでした!アニメ版の良さを活かしつつ、漫画ならではの構成で物語がより分かりやすく、面白くなっていることに感動しました。
- とわ、せつな、もろはの3人の関係性が、アニメ以上に深く、平等に描かれているのが素晴らしい。特に、もろはが親譲りのワイルドさと可愛さを爆発させていて、椎名先生の描く彼女に完全にノックアウトされました!
- アニメで気になっていた設定の矛盾や不自然な点が、椎名先生の独自解釈で完璧に整理されていることに驚愕しました。読後の「納得感」が半端ではなく、まさに、ファンが読みたかった『夜叉姫』がここにあります。
- 椎名高志先生の高橋留美子先生に対する、深いリスペクトが全ページから伝わってきます。絵柄を寄せるのではなく、精神性を継承している。殺生丸や犬夜叉が出てきた瞬間のあの安心感と高揚感は、本物です。
- 全10巻という完璧なボリュームで、綺麗に物語を畳み切ったことに拍手を送りたいです!読み終えた後の、あの『犬夜叉』から続く長い旅を終えたような爽快感と寂しさ。コミカライズの歴史に残る傑作だと思います。
悪い所
- 椎名先生の個性が非常に強い(いわゆる椎名節)ため、アニメのしっとりした雰囲気や、厳密な再現を求めている人には、少しノリが軽すぎる、あるいはアレンジが過ぎると感じられてしまう場面があるかもしれません。
- 「異伝」とある通り、アニメ版とはストーリー展開が大きく異なる箇所があるため、アニメの補完として読むと混乱する可能性があります。あくまで「別ルートの物語」として楽しむ心の準備が必要です。
- 一部の戦闘シーンが、ギャグとシリアスの混ざった独特のテンポで進むため、手に汗握る純粋なバトルを期待していると、少し肩透かしを食らう瞬間があるかも。椎名作品に慣れていないと、戸惑うノリかもしれません。
- 「犬夜叉」本編を知っていることが大前提のネタやキャラ配置が多いため、本作から初めてこの世界観に触れる人には、背景の人間関係を理解するのが少し大変かもしれません。前作ファン向けの、かなり濃い内容です。
- 10巻で終わってしまったのが寂しすぎる! もっと椎名先生の描く夜叉姫たちの旅を見ていたかったし、犬夜叉や殺生丸たちの「親としての姿」をもっとじっくり掘り下げてほしかったな、というのがファンの本音です。




