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テセウスの船 の感想と評価(良いところ、悪いところ)
テセウスの船
著者: 東元俊哉
連載: モーニング
評価: 8.8/10
あらすじ
1989年、北海道の小学校で発生した無差別毒殺事件。警察官であった佐野文吾が犯人として逮捕され死刑囚となるが、息子の田村心は父の冤罪を信じて事件を調べ始める。現場を訪れた心は突如発生した霧に包まれ、事件が起こる半年前の1989年にタイムスリップしてしまう。父の無実を証明するため、そして未来を変えるために心は過去の村で真実を追い求める。
良い所
- タイムスリップを絡めたサスペンス展開が斬新で一気に引き込まれた。
- 父と息子の絆を軸にした物語が感動的で胸を打つ。
- 伏線が巧妙に張られていて、読み返すと新たな発見がある。
- 雪深い村の閉鎖的な雰囲気が緊張感を高めていて臨場感がある。
- サスペンスだけでなく家族ドラマとしても完成度が高い。
悪い所
- 登場人物が多く、関係性を把握するのに時間がかかった。
- シリアスな展開が続き、読んでいて重苦しく感じる部分がある。
- タイムスリップの仕組みについて説明が少なく納得しづらい。
- 終盤の展開が駆け足で、もっと丁寧に描いてほしかった。
- 一部のキャラクターの動機が弱く、説得力に欠ける場面があった。




