レビュー著者: 漫画よしあし
最終更新日:
目黒さんは初めてじゃない の感想と評価(良いところ、悪いところ)
良い所
- タイトルからは想像できないほど、誠実で丁寧な恋愛描写に何度も心を洗われました。古賀くんのひたむきな優しさが、少しずつ目黒さんの冷えた心を溶かしていく過程が「尊い」の一言。最高の純愛物語です。
- 目黒さんの「流されやすさ」という弱さを、古賀くんが否定せずにまるごと受け入れる姿が本当に格好良いです。過去を含めて彼女を大切にする彼の姿勢には、人として大切なことを教えられた気がします。
- 9℃先生の描くキャラクターの表情が非常に豊かで、目黒さんがふとした瞬間に見せる乙女な反応が最高に可愛いです。チグハグだった二人が、時間をかけてゆっくり心を通わせていく様子に、ずっとニヤニヤが止まりません。
- 恋愛経験の差を「壁」として描くだけでなく、精神的な信頼を築いていくプロセスに重点を置いているのが素晴らしいです。肉体的な繋がりよりも先に、まず心を近づけようとする二人の姿を応援せずにはいられません。
- 設定は挑戦的ですが、読み進めるると「誰かを大切に想うこと」の尊さがストレートに伝わってきます。派手な展開はありませんが、日常の小さな変化が丁寧に積み重ねられていて、読後はとても温かい気持ちになれます。
悪い所
- タイトルや設定のインパクトが強すぎて、読む前の心理的ハードルが高すぎる点が勿体ないと感じました。内容が非常にピュアなだけに、初期の「ビッチ」を連想させるような見せ方は少し誤解を招く気がします。
- 古賀くんがあまりにも純粋すぎて、時折その「聖人」のような振る舞いにリアリティのなさを感じることがありました。もう少し、彼自身の男としての葛藤や嫉妬の汚い部分も、リアルに描いてほしかったなと思います。
- 物語の大きな起伏が少なく、展開が全体的に平坦に感じられる時期がありました。二人の関係が安定してからは、もう少し周囲を巻き込んだドタバタや、外部からの刺激があればメリハリが出たのではないかと感じます。
- 序盤の目黒さんの行動理由が少し弱く、なぜそれほどまでに流されていたのかという背景の掘り下げがもう少し欲しかったです。彼女の過去のトラウマや心理状態を、もっと具体的に描いていれば納得感が増したはず。
- ラブコメとしての「笑い」の要素は控えめなので、ドタバタしたコメディを期待して読むと肩透かしを食らうかもしれません。あくまで、静かに彼らの心の機微を楽しむドラマ作品だと割り切る必要がありますね。




