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最終更新日:

真夜中のオカルト公務員 の感想と評価(良いところ、悪いところ)

真夜中のオカルト公務員

真夜中のオカルト公務員

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著者: たもつ葉子

連載: コミックNewtype

ジャンル: お仕事ファンタジーサスペンス

評価: 8.8/10

あらすじ

東京23区全ての区役所に人知れず存在する、オカルト的事象を解決する特殊な部署『夜間地域交流課』。新宿区役所に配属された新人公務員の宮古新は、妖怪や悪魔といった人ならざる存在『アナザー』たちの言葉を唯一理解できる、伝説の能力『砂の耳』を持っていた!天狗やケルベロス、安倍晴明の血脈、そして新宿御苑や都庁の地下を舞台にした、実在の都市伝説と現代風俗が絶妙に融合したお仕事ファンタジー。単なる退治ではなく、異なる価値観を持つアナザーとの『対話と共存』を模索し、深夜の東京を奔走する彼らの姿を描いた、全17巻完結のスタイリッシュ伝奇サスペンス!

良い所

  • 俺、人ならざる者「アナザー」を退治するのではなく、唯一無二の「砂の耳」で言葉を交わして解決に導く対話のスタイルに感動した。ただの暴力による無双じゃない、お仕事としての葛藤が本当に丁寧。
  • 新宿御苑や都庁地下、池袋の公園など、実在する東京の街並みと、お馴染みの妖怪や世界各地の悪魔たちが融合したオカルト設定が秀逸。土地の歴史をそのまま物語に落とし込んでいるから、知的で凄く面白い。
  • 伝説の陰陽師・安倍晴明の直系としての血脈の謎や、神々が新に「晴明」と呼びかける因縁のミステリーに興奮が止まらない。アングラな伝奇サスペンスとしての設定の作り込みが、本当に高クオリティ。
  • たもつ先生の描く、中性的で線の細い美しいキャラクターデザインと、不気味なのにどこか優雅な神や悪魔の作画が完璧にマッチ。時に冷酷で、時に物寂しい、深夜の東京のオカルトな空気感が美しくて眼福すぎる。
  • 17巻の完結まで読み切ったが、アザゼルやウェウェコヨトルといった強烈な異能の神々と心を通わせ、美しく大団円を迎えた結末に大満足。引き延ばさずに、全員が幸せになる最高に綺麗なラストだった。

悪い所

  • 主人公の新が、「どんなに凶暴で意思疎通できないアナザーとも対話で分かり合える」と信じる甘すぎる態度に、僕は少しイライラした。そのナイーブさのせいで、周囲を巻き込んで絶望的なピンチを招くのが不満。
  • 初期ののどかな深夜のパトロール的なノリが好きだったから、中盤以降の神々の派閥争いや、人為的な大災害といったシリアスすぎるバトル展開に戸惑った。もっと身近な、お仕事としての日常交渉劇が見たかった。
  • たもつ先生の作画は繊細で素晴らしいんだけど、戦闘シーンや激しい動きがある場面のデッサンが少しラフで、パースに違和感がある時があった。日常の会話劇は綺麗だけど、アクションにはもう少し迫力が欲しかった。
  • 後半になるにつれて「かつて晴明が犯した過ち」や「天界の掟」などの小難しい設定や説明台詞が一度に増えて難解。世界観が急激に複雑になりすぎたので、一度読んだだけではプロットが理解しづらいのが残念。
  • 17巻で綺麗に完結しているものの、主人公の「砂の耳」以外の後輩や同僚たちのお仕事としての自立が少し描き切れていない。新ばかりが目立っていたので、もっと周囲の人間ドラマをじっくり見たかったのが本音。

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