レビュー著者: 漫画よしあし
最終更新日:
進撃の巨人 の感想と評価(良いところ、悪いところ)
進撃の巨人
著者: 諫山創
連載: 別冊少年マガジン
評価: 9.2/10
あらすじ
巨大な壁に囲まれた世界で、人類は巨人に捕食される恐怖と共に生きていた。少年エレン・イェーガーは、壁を突き破って現れた超大型巨人に母を喰われ、巨人への復讐を胸に調査兵団へと入隊する。緻密に張り巡らされた伏線が巻を追うごとに回収され、世界の真実が一枚ずつ剥がれていく構造は圧巻のひとこと。仲間の死さえも物語の核心を担い、読み手の心を揺さぶり続ける。単純な勧善懲悪では終わらない、複数の正義と人間の本質を問い続ける深い思想性が、この作品を世界規模のヒットへと押し上げた。絶望の中で「生きる意味」を問い続ける、現代漫画史に刻まれる不朽の傑作!
良い所
- 第1巻からあちこちに散りばめられた伏線が、巻を重ねるごとに回収されていく瞬間の鳥肌は、正直この作品でしか体験できない快感だったと断言できます。複数の正義が描かれる構造にも唸りました。
- 試しに1巻だけと思ったら気がついたら全巻読み終わっていました。次のページを捲る手が物理的に止まらない、そういう意味での面白さがこの漫画にはあります。
- 絵のバランスへのこだわりよりも、読んでいるうちに世界観のあまりの作り込みに圧倒されて、巨人の恐怖にいつのまにか引きずり込まれていました。デビュー作とは信じられません。
- グロさは確かにあるのですが、人間の本質や生死の意味が随所に刻まれていて、読み終わった後に「これは漫画というより文学だ」と感じました。大人になって読んでよかったです。
- 食わず嫌いで長年避けていたのですが、読み始めたら謎解きと心理描写が絡み合った展開にすっかり頭の中を侵食されてしまって、止まらないまま一晩で読み切ってしまいました。
悪い所
- 絵が全体的に粗くて、特に登場人物の顔の描き分けが弱くて序盤は誰が誰なのか全然わからなくなるのが辛かったです。慣れるまでにかなりのページ数が必要でした。
- 人が生きたまま食べられる描写が容赦なく続いて、正直夜に読んだら悪夢を見たレベルのグロさでした。世界観の完成度は認めますが、グロが苦手な人には絶対に勧められません。
- 物語の後半、特に終盤にかけて展開がバタバタと詰め込まれた印象が強くて、前半の丁寧な伏線張りとのギャップにどうしても違和感を覚えてしまいました。もう少し尺が欲しかった。
- 好きな展開が続く一方で、主要キャラが容赦なく死んでいく構造に読んでいて精神的にかなり削られたのが本音です。「疲れる漫画」という評価が的確だと思います。
- 巨人のデザインが狙って気持ち悪く作られていて、最初の数巻は正直見ているだけで生理的な嫌悪感を覚えてしまって、何度も読むのをやめようかと思いました。物語への耐性が必要です。





