レビュー著者: 漫画よしあし
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未来日記 の感想と評価(良いところ、悪いところ)
良い所
- 日記の特性を活かした頭脳戦がとにかく面白い!観察型や無差別型など、互いの弱点を読み合う駆け引きに手に汗を握りました。えすの先生の発明したギミックの鋭さに、最後まで脱帽でした。
- 我妻由乃の存在は本当に圧倒的です。怖いのに応援してしまう、狂気と純愛が表裏一体のあのキャラクターは唯一無二。彼女の重い過去が丁寧に描かれているから、ただの「狂人」では終わらないんですよね。
- 日常から突然デスゲームに巻き込まれる導入のキレが最高で、最初の「DEAD END」が画面に現れた瞬間に心を完全に掴まれました。あのシーンの絶望感は読み返しても色褪せません。
- 敵の日記保持者たちにもそれぞれの悲劇的な動機と背景があって、単純な悪役として割り切れないのが読んでいて辛くも良かったです。一人ひとりが持つ「なぜ戦うか」の答えに、毎回胸をえぐられました。
- 散りばめた伏線がラストで一気に回収される瞬間の快感は格別で、えすの先生の構成力に唸りました。2周目に読み直すと序盤の何気ないシーンの意味が全部変わってくるのが、本当に気持ちいい。
悪い所
- 主人公のゆきてるが由乃に頼りっぱなしで、自分から状況を変えようとしない序盤はかなりイライラしました。由乃の独壇場なのはいいとして、主人公として何かしてほしかったという気持ちが残ります。
- 「日記の特性やDEAD ENDの条件が都合よく変わる」と感じる展開があって、心理戦として見ると少し釈然としないところも。ルールが整合しているか怪しいと感じた読者は私だけじゃないはずです。
- 由乃の行動が後半になるほど過剰になりすぎて、恐怖よりも「さすがにやりすぎ」と引いてしまう瞬間も正直ありました。狂気と純愛のバランスが取れていた序中盤の彼女が好きだっただけに惜しい。
- ラストの評価は読者の間でかなり割れていて、私自身も「これで良かったのか」という気持ちが最初はすごく残りました。壮大な設定を回収した結果として論理的には理解できるのですが、感情が追いつかない。
- 中盤は頭脳戦よりも陰謀解明に比重が移り、序盤のピリピリした緊張感が薄れてしまうのが残念でした。日記の特性を駆使した心理戦こそ本作の醍醐味なので、もっとそこを見たかった。





