レビュー著者: 漫画よしあし
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ヒナまつり の感想と評価(良いところ、悪いところ)

ヒナまつり

ヒナまつり

著者: 大武政夫

連載: Fellows!/ハルタ

ジャンル: 日常コメディSF

評価: 9.4/10

あらすじ

若手ヤクザの新田義史の部屋に、突如として出現した謎の少女・ヒナ。強力な念動力を持つ彼女に脅される形で、新田は彼女を居候させることになる。常識知らずで超マイペースなヒナと、図らずも「お父さん」役を担わされることになったお節介な新田。二人を中心に、周囲の大人たちや同級生を巻き込んだ、笑いと涙、そして時々シュールな日常を描くアーバン・ライフ・コメディ。

良い所

  • 大武先生特有の「間」の使い方が天才的。キャラクターの表情変化や、セリフのないコマでの演出が面白すぎて、何度読み返しても飽きることがない。
  • ギャグ漫画でありながら、中盤以降の人間ドラマの深まりが素晴らしい。特に少女・アンズの成長物語は、涙なしでは読めないほど感動的。
  • 脇を固めるキャラクターたちが全員異常なほど個性的。バーテンダーになる女子中学生の瞳や、新田の舎弟たちなど、誰が主役の回でも外れがない。
  • シュールな笑いからド直球な感動エピソードまで、振れ幅が非常に広い。不条理な展開に見えて、実はしっかりとキャラクターの心情が繋がっている点が見事。
  • 全19巻で綺麗にストーリーが完結しており、読後感が非常に爽やか。ヤクザと少女という歪な関係が、最後には確かな家族愛に見えてくる構成が素晴らしい。

悪い所

  • 初期の絵柄は少し粗削りで、最新の美麗な絵に慣れている読者には好みが分かれるかもしれない。巻を追うごとに画力は飛躍的に向上していくのだが……。
  • シュールな笑いがメインなので、ハマらない人にはとことんハマらない可能性がある。物語の勢いやスピード感よりも、状況の滑稽さを楽しむタイプ。
  • ヒナが時折見せる傍若無人な振る舞いが、ストレスに感じてしまう場面があるかもしれない。新田が不憫すぎて、ギャグとして受け流せないと辛いかも。
  • SF的な超能力設定はあるが、それ自体を解決するような本格SFではない。あくまで「超能力をギャグのスパイス」として使っているため、設定の整合性を求めすぎると物足りない。
  • 掲載誌がマニアックなためか、アニメ化されるまでは隠れた名作扱いだった。もっと早く知るべきだったという後悔を抱かせるような作品。

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