レビュー著者: 漫画よしあし
最終更新日:
ざつ旅-That's Journey- の感想と評価(良いところ、悪いところ)
ざつ旅-That's Journey-
著者: 石坂ケンタ
連載: 電撃マオウ
評価: 8/10
あらすじ
新人漫画家の鈴ヶ森ちかは、ネームを持ち込むたびに全ボツをくらい続けていた。もやもやを抱えたまま、SNSで行き先のアンケートをとり、その結果どおりに旅へ出ることにした。賞金と時間だけはある大学生の、行き当たりばったりの旅のはじまりだ。会津若松の温泉、松島、富山、高松の讃岐うどん。宿も観光地も決めずに歩くから、ちょっとした失敗もそのまま旅の醍醐味になる。やがて先輩の暦や後輩のゆいも加わり、ひとり旅は二人旅、三人旅へとにぎやかに広がっていく。実際に取材して描かれた土地の景色や美味しそうなご当地グルメを見ているうちに、こちらまでふらりと出かけたくなる。行き先は投票まかせの、ゆるくて気ままなざつ旅!
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読む前に確認したい相性
向いている人
- きっちり計画する旅に少し疲れていて、行き当たりばったりのゆるい旅の空気を味わいたい人
- 実在の観光地や温泉、ご当地グルメが出てくる旅漫画を、次の旅行の参考にしながら読みたい人
- 創作や日々の悩みに行き詰まったとき、旅で気持ちを立て直す物語にそっと背中を押されたい人
向いていない人
- 人物の絵柄や清潔感を重視するタイプで、いくら風景がきれいでも作品に入りこめない人
- 人物の会話や悩みよりも、旅先の景色や名所がじっくり描き込まれた旅漫画をたっぷり読みたい人
- ゆるい雑談よりも、旅先で次々とハプニングが起こる、ドキドキが連続する旅物語を求めている人
良い感想・レビュー
- 読んでいると、ふと思い立って旅に出たくなる。観光地だけでなく地元の旅館や温泉、料理まで紹介されていて、漫画と同じ場所を訪ねてみるのもいいかもしれない。
- 計画どおりに進める旅も無駄がなくていいけれど、行き当たりばったりのゆるい旅もいいなと思わせてくれます。きっちり下調べする派でも、こんなに雑でいいんだと教えてもらえる作品です。
- フィクションではなく実在の場所が舞台なのがうれしい。会津若松の温泉や高松の讃岐うどんなど、名所だけでなくご当地グルメも出てくるので、行ったことのある場所なら懐かしく、まだなら旅の参考になる。
- ひとり旅から友達や後輩との旅へと、旅の楽しさを分かち合う相手が増えていく展開が微笑ましいです。失敗したと感じる人と、それすら楽しんでしまう人の対比もおもしろいですね。
- ネームがボツ続きの現実から逃げるように始めた旅で、少しずつ前を向いていく主人公の姿に元気をもらえる。辛いことが続く日常をいったんリセットするには、やはり旅がいちばんなのだろう。
悪い感想・レビュー
- 風景がきれいで移動の様子もわかりやすいのに、人物の絵柄だけはどうしても好みが分かれるところ。清潔感がないように見えてしまい、画風が違えばもっと楽しめたのにと惜しくなります。
- 登場人物の悩みが語られる場面が多く、旅そのものを描く部分が薄く感じられる。せっかく取材して描いた旅漫画なのだから、もっと旅に軸足を置いてほしかった。
- タイトルどおりの「ざつ」さが、ときに雑すぎると感じることもある。企画旅として見ると投票で決める行き先もあいまいで、アドリブ旅に強くこだわっているわけでもない点がもやっとする。
- ご飯や観光といった旅の醍醐味が、ざっくりカットされてしまう回があるのは残念です。目的地はさらりと流されがちで、景色の描写ももう少し丁寧だったらと思いました。
- 主人公は賞金と時間に恵まれた大学生なので、思いつきで旅に出られるのは羨ましい反面、そこに共感できるかは人それぞれ。旅ならではのドキドキや刺激を期待すると、少し物足りなく感じられるかもしれません。
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