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レビュー著者: 漫画よしあし
最終更新日:

違国日記 の感想と評価(良いところ、悪いところ)

違国日記

著者: ヤマシタトモコ

連載: FEEL YOUNG

ジャンル: ヒューマンドラマ日常女性マンガ

評価: 9.2/10

あらすじ

少女小説家の高代槙生は、姉夫婦の葬儀で遺児の朝が親戚間でたらい回しにされているのを見過ごせず、勢いで引き取ることに。しかし槙生は他人と暮らすのが苦手な極度の人見知り、対する朝は素直で子犬のような性格。まるで「異なる国」に住む二人の、ぎこちなくも誠実な共同生活が始まる。他者との埋まらない溝、孤独、そして喪失からの再生。ヤマシタトモコが圧倒的な心理描写で描き出す、言葉にできない繊細な感情の機微。自分を愛し、他人を尊重するための知恵と勇気を与えてくれる。大人も子供も、今を生きるすべての人の魂に深く響く、至高のヒューマンドラマ!

読む前に確認したい相性

向いている人

  • 分かり合えない前提でも誠実に寄り添おうとする、文学的なモノローグに惹かれる人
  • 大人が子どもを対等な一人として尊重する関係や、不器用な距離感を尊いと感じる人
  • 日常の何気ない会話のなかに深い哲学が詰まった、静かだけれど濃い人間ドラマをじっくり読みたい人

向いていない人

  • 大きな起伏がなく日常がゆったりと流れるだけの展開を、退屈に感じて続きが読めなくなってしまう人
  • 抽象的で難解な比喩やモノローグが多くてエネルギーを使い、サクサク読み進めたい時には重く感じてしまう人
  • 喪失や孤独という重いテーマが全編に漂っていて、癒やしを求めて手に取るとかえって精神的に疲れてしまう人

良い所

  1. 35歳の小説家と15歳の姪。他者と分かり合えない絶望を前提にしながら、それでも誠実に寄り添おうとする描写に何度も救われました。私の心に深く刺さる、一生大切に読み返したい最高の物語です!
  2. 槙生さんが朝を「子供」扱いせず、対等な一人の人間として尊重する姿に感動。大人としての在り方を教わりました。モノローグの言葉がどれも文学的で美しく、読むたびに人生の指針を見つけた気分です。
  3. 喪失感との向き合い方がリアルで、言葉にできない孤独を優しく掬い上げてくれるような感覚。二人の不器用な距離感が尊くて、心がじんわり温かくなりました。派手な展開はないけれど、魂を揺さぶる名作です。
  4. ヤマシタ先生の唯一無二の心理描写に圧倒されました。自分と他人は「別の国」の人だという考え方が、人間関係に悩んでいた私には目から鱗。ページをめくるたびに、呼吸が少し楽になるような不思議な傑作です。
  5. 異なる価値観を持つ二人が、手探りで居場所を作っていく過程が丁寧に描かれています。何気ない日常の会話に深い哲学が詰まっていて、読むたびに新しい発見がある。現代を生きるすべての人に贈りたい宝物!

悪い所

  1. 物語に大きな起伏がなく淡々と日常が流れるだけなので、エンタメ的な刺激を求める私には少し退屈に感じてしまいました。進展が非常にゆっくりで、一気に読むには少しテンポが低すぎて飽きが来ます。
  2. ヤマシタ先生のラフで独特な筆致が、整った綺麗な絵柄を好む私には少し馴染めませんでした。背景の余白なども意図は分かりますが、視覚的な満足度という点では期待していたものと少し違っていて残念です。
  3. 比喩表現やモノローグが抽象的で難解な部分が多く、内容を理解するのにかなりのエネルギーを使いました。サクサク読みたい時には少し重すぎて、理屈っぽさに置いてけぼりな気分になる瞬間がありました。
  4. 主人公の槙生さんが極度の人見知りと不器用すぎるため、朝への態度に時折ヤキモキしてイライラしてしまいました。もう少し大人らしく歩み寄ってほしいと感じてしまい、彼女の性格に共感しきれなかったです。
  5. 喪失や孤独という重たいテーマが全編に漂っているため、読んでいて精神的に少し疲れてしまいました。癒やしを求めていた私には、内省させられるトーンが強すぎて、少し気が滅入ってしまうエピソードが多かったです。

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