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レビュー著者: 漫画よしあし
最終更新日:

盤上のオリオン の感想と評価(良いところ、悪いところ)

盤上のオリオン

盤上のオリオン

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著者: 山本博志新川直司

連載: 週刊少年マガジン

ジャンル: 恋愛将棋青春学園

評価: 8.3/10

あらすじ

かつて将棋の神童として期待されながらも、師である祖父の死をきっかけに情熱を失い、奨励会三段リーグで17連敗という深いスランプに陥っていた少年・二宮夕飛。プロ入りのタイムリミットが迫り将棋を辞める決意をした彼は、ある夜、実在のバーを営む母と暮らす自由奔放な女子高生・茅森月と出会う。月の指す、常識に囚われない独創的で鋭い将棋に魅了され、再び盤上へと這い上がる情熱を取り戻す夕飛。山本博志五段による本格的な将棋監修と、新川直司が描くお洒落で情緒溢れる作画。幼馴染の佳澄碧ら、限界に挑む少年少女たちが「女性初のプロ棋士」と「四段昇段」の夢を懸けて火花を散らす、王道の将棋青春ラブストーリー!

良い所

  • 挫折した天才少年の夕飛が、破天荒で自由奔放なヒロインの月と出会い再び情熱を取り戻す王道のボーイミーツガール青春劇が素晴らしい。新川直司先生ならではの美しい詩的なセリフや心理描写に深く引き込まれる。
  • 山本博志五段の監修による、プロ棋士を目指す奨励会三段リーグの超過酷な現実の描き方が本当にリアルだ。一握りの天才しかプロになれない実力社会の厳しさと熱量が、盤上からビシビシ伝わってくる。
  • 夕飛や月だけでなく、ライバルの彼方や幼馴染の碧など、切磋琢磨する少年少女の葛藤と焦りが丁寧に掘り下げられていて大好きだ。お互いにプライドを盤上でぶつけ合い、成長していくドラマに胸が熱くなる。
  • バーテンダー越しの対局やカクテルを絡めた、これまでにないスタイリッシュな空気感が非常に新鮮で気に入っている。将棋という和の競技と、都会的な夜の雰囲気が見事に調和していて唯一無二の魅力だ。
  • とにかく一戦一戦の勝負の熱量と引きの巧みさは圧倒的で、読む手がどうしても止まらなくなる。登場人物たちの将棋に命を懸ける真摯な姿勢に私自身深く感動し、今後の展開に大満足している。

悪い所

  • 新川先生の「四月は君の嘘」と比べると、将棋の勝負展開と恋愛ドラマとのバランスが少しぎこちない。お互いの感情の掘り下げと対局の進行が中盤以降やや噛み合わず、展開の唐突さに少し違和感を覚えてしまった。
  • 月が女性初のプロ棋士を目指すことに対する心理描写の掘り下げがやや浅く感じる。ストーリーや対局の進行ばかりが優先されてしまい、キャラクターの内面や動機が少し置き去りにされているようで物足りない。
  • 夕飛と月、そして幼馴染の碧を交えた人間関係の進展が非常にじれったくスローペースで停滞気味に思う。青春ラブストーリーとしての甘酸っぱい展開を期待していた私にとっては、少々もやもやが残る。
  • 山本博志五段による監修が本格的なのは素晴らしいが、将棋の専門用語や局面解説が難解に感じられた。将棋のルールを全く知らない私にとっては、対局のどこがどう凄いのか直感的に捉えにくく少し退屈だ。
  • 物語が進むにつれて登場するライバルたちの実力や展開が、どこか都合の良すぎる予定調和に見えてしまい少し冷めてしまった。現実の奨励会三段リーグはもっと過酷なので、もう少しリアルな泥臭さが欲しい。

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