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天国大魔境 の感想と評価(良いところ、悪いところ)
天国大魔境
著者: 石黒正数
連載: 月刊アフタヌーン
評価: 9.2/10
あらすじ
未曾有の大災害から15年後、荒廃した日本を旅する少年・マルと少女・キルコは、「天国」と呼ばれる場所を目指して旅を続けていた。一方、壁に囲まれた施設で暮らす子どもたちは、外の世界を知らずに穏やかな日々を送っている。二つの物語はやがて交錯し、世界の真実と人類の運命が明らかになっていく。謎とサバイバルが交錯するポストアポカリプスSF。
良い所
- 二つの物語が少しずつ交わっていく構成が巧みで引き込まれる。
 - 荒廃した世界の描写が緻密で、空気感や緊張感が伝わってくる。
 - キャラクターの掛け合いが自然で、シリアスな中にもユーモアがある。
 - 伏線の張り方が絶妙で、読み進めるほど謎が深まり続ける。
 - SFとしての設定と人間ドラマのバランスが非常に良い。
 
悪い所
- 物語の進行がゆっくりで、テンポを遅く感じる巻もある。
 - 説明が少なく、序盤は世界観を掴みにくい。
 - 登場人物や用語が多く、混乱しやすい部分がある。
 - グロテスクな描写があり、人によっては苦手に感じる。
 - 伏線が多く回収まで時間がかかるため、もどかしさを感じることがある。
 



