レビュー著者: 漫画よしあし
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エクソシストを堕とせない の感想と評価(良いところ、悪いところ)
良い所
- とにかく画力が凄まじい!悪魔のグロテスクな造形と、イムリの神々しいほどの美しさの対比に圧倒されます。バトルシーンの迫力も満点で、ページをめくるたびに視覚的な驚きがあります。
- 「愛を知らない少年」が、不器用ながらも感情を学んでいく描写が非常に切なくて良い。イムリとのやり取りがピュアであればあるほど、背後にある過酷な運命との落差が際立ち、物語に惹き込まれます。
- 設定が緻密で、キリスト教的なモチーフや悪魔の階級などがしっかり物語に組み込まれています。単なるラブコメに留まらず、人間の善悪や信仰のあり方を問いかける深みがあるのもこの作品の魅力です。
- 一話ごとの構成が非常に上手く、毎回ラストで「続きが気になる!」と思わせるキレがあります。絶望的な状況からの逆転劇も熱く、少年漫画としての王道的なカタルシスもしっかり味わえます。
- キャラクターの心理描写が繊細。神父としての義務と、一人の少年としての本音の間で揺れ動く主人公の姿に、強く共感し、幸せになってほしいと願わずにはいられません。
悪い所
- 描写がかなり残酷で、グロテスクなシーンや精神的に追い詰められる展開が多々あります。宗教的なモチーフを扱っていることもあり、ダークで重苦しい雰囲気が苦手な人には少しハードルが高いかもしれません。
- 主人公が非常に純粋で「うぶ」なため、ラブコメ的な進展がかなりじれったく感じられることも。バトルの緊迫感に対して、恋愛パートのテンポが少しゆっくりすぎると感じる意見も一部にあります。
- 聖職者が主人公でありながら、物語の展開が非常に「救いない」と感じられる瞬間が多い。あまりにも理不尽な不幸が続く場面では、読んでいて少し心が折れそうになることもありました。
- 初期の、もう少しコメディ寄りのノリを期待していた身としては、物語が加速するにつれてシリアスさと残酷さが極まっていくため、その温度差に少し戸惑いを感じてしまう時期がありました。
- 設定が重厚な分、時々台詞による説明や宗教的な用語解説が多くなり、バトルの勢いを削いでいると感じる箇所がありました。もう少し絵で語る部分が増えれば尚良かったかもしれません。





