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ミステリと言う勿れ の感想と評価(良いところ、悪いところ)
ミステリと言う勿れ
著者: 田村由美
連載: 月刊フラワーズ
評価: 9.2/10
あらすじ
カレー好きな大学生・久能整は、ある日同級生殺害事件の容疑をかけられ、警察で取り調べを受けることになる。整は独特の観察眼と洞察力で事件の真相や人々の心の闇を解きほぐしていく。日常の中に潜む謎や人間関係の機微を、会話を通じて鮮やかに浮かび上がらせる新感覚のミステリー作品。
良い所
- 主人公の会話から事件や人間関係の真相が明らかになる構成が新鮮で引き込まれた。
- 整の独特な価値観や物の見方が面白く、読みながら考えさせられる場面が多い。
- 事件解決だけでなく、登場人物の心情や背景が丁寧に描かれていて深みがある。
- 会話劇中心でも飽きさせないテンポと構成力が素晴らしい。
- 日常の中の違和感や社会問題を自然に物語に織り込んでいる点が秀逸。
悪い所
- 主人公の長いセリフが多く、テンポが遅く感じることがある。
- 推理よりも会話や哲学的な話が中心で、純粋なミステリーを期待すると物足りない。
- 一部のエピソードは説明的で冗長に感じられる。
- 登場人物の名前や背景が多く、把握するのに時間がかかる。
- 整の価値観や物言いが合わないと、読みにくく感じる場面がある。


