レビュー著者: 漫画よしあし
最終更新日:
どうせもう逃げられない の感想と評価(良いところ、悪いところ)
どうせもう逃げられない
著者: 一井かずみ
連載: プチコミック
評価: 8.2/10
あらすじ
人を疑うことを知らないお人好しのなほは、就職の最終面接で一緒だった相手にだまされ、不採用になってしまう。そんな彼女を雇ったのは、小さなデザイン事務所の社長・向坂。若くて仕事ができる元カリスマデザイナーなのに、過去やデザインの話になると急に不機嫌になり、心の奥に誰にも触れさせない傷を抱えている。やさしくしたかと思えば突き放す彼に振り回されながら、なほは何度はねつけられても隣にいようとする。近づいたと思えばまた離れていく二人のもどかしさを、事務所の仲間たちが温かく見守る。甘さより痛みの多いまっすぐな純愛に、読むほど胸が締めつけられる。傷ごと相手を受け止めようとする、不器用な二人の恋!
この作品が載っている特集
読む前に確認したい相性
向いている人
- すぐにはくっつかない、じれったく進むまっすぐな純愛を、泣く覚悟でじっくり味わいたい人
- 深い傷を抱えた大人の男性と、それでも隣にいようとするけなげなヒロインの関係に心を動かされたい人
- キュンとする場面だけでなく、仕事ができる男性を仕事の場面でしっかり描くオフィスものが読みたい人
向いていない人
- テンポよく恋が進む話が好きで、何度も近づいては離れるくり返しにじれったさを感じやすい人
- 社会人として職場や就職の描写にも現実味を求め、ご都合主義の展開に引っかかってしまう人
- 甘くて軽いラブコメを気楽に楽しみたくて、重い過去や切ない展開で気持ちが沈むのは避けたい人
良い感想・レビュー
- チャラいオフィスラブかと思って読み始めたら、ここまでまっすぐな純愛はなかなかないと思うほどでした。登場人物の言葉に重みがあり、漫画ではめったに泣かないのにこれは泣きました。
- 惹かれずにいられないのに気持ちを抑えるしかない向坂さんと、まっすぐななほ。二人の揺れる心理描写がていねいで分かりやすいから、いちいち共感して、読んでいて疲れるほどだ。
- ドキドキする場面は少なめで、恋愛より仕事に重きを置いた作り。そのぶん、仕事のできる男を仕事の場面でまっすぐ描いているのが新鮮で、根っこは誰より優しい向坂さんを好きにならずにいられません。
- 過去はつらいのに、重さを引きずらずにゆっくり読み込めるのがうれしいです。二人のやりとりにクスッと笑えたり、キザすぎない自然なセリフに名言がまじっていたりするんですよね。
- なほと向坂さんだけでなく、二人を見守る周りの仲間たちもしっかり立っている。小さな事務所は仲がよくて楽しそうだし、周りにいい人が多いぶん、元カレのような嫌な奴がよけいに目立つ。
悪い感想・レビュー
- 社会人経験がある身には、就職や職場の描き方が現実離れしすぎていると感じます。採用の大事な日時変更をほかの応募者に伝言させるような展開が続き、ご都合主義に見えて疲れました。
- ヒロインのOLに憧れる理由や、最終面接でのだまされ方が小中学生のようで共感できない。素直というよりただ鈍いだけに見えてしまい、応援する気になれなかった。
- ときどき人物の鼻が消えてしまう絵柄がどうにも好きになれません。赤ちゃんやお年寄り、動物の絵は雑に見え、画面がごちゃついて何を描いたコマなのかわからない場面もありました。
- 諦める、諦めないの同じ行ったり来たりでなかなか話が進まないので、じれったくなります。テンポのいい話が好きな人には向きません。途中から重い展開になり、さらっと読むつもりだと気持ちが沈みます。
- 社員には手を出さないと言いつつちょっかいをかけてくる上司に、何がしたいのかとイライラしました。雇い主から部下への距離の詰め方は最初からセクハラに近く、強い立場の人がやればアウトでしょう。
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