レビュー著者: 漫画よしあし
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はじめの一歩 の感想と評価(良いところ、悪いところ)
良い所
- パンチの重さやスピードが画面越しに伝わってくる圧倒的な画力に、毎試合全身が震えるほどの興奮を覚えます。森川先生の描く筋肉の躍動感と、一撃必殺のカタルシスは、他のボクシング漫画とは一線を画しています。
- 一歩だけでなく、ライバルの千堂や宮田、間柴といった敵キャラの人生まで深く描かれているのが素晴らしい。それぞれの背負っているものの重さが試合でぶつかり合うからこそ、どの勝利も敗北も心に深く刻まれます。
- 「強さとは何か」という普遍的なテーマを、一歩がひたむきに追い続ける姿に、何度も勇気をもらいました。彼が泥臭い特訓を積み重ね、一歩ずつ階段を上っていく過程に、自分自身の人生も重ねて応援してしまいます。
- 鷹村守という圧倒的な「天才」の孤独と凄みを描いた回は、震えるほど格好いい。彼のハチャメチャなギャグと、世界戦で見せる修羅の顔のギャップに、カリスマという言葉の意味を思い知らされました。
- ボクシングの厳しさだけでなく、鴨川ジムの面々との爆笑必至のやり取りが最高の緩急になっています。シリアスな戦いの後に彼らの日常を見ることで、キャラクターへの愛着がさらに深まる、本当に温かい作品です。
悪い所
- あまりに長期連載ゆえの停滞感が、中盤以降どうしても気になってしまいます。一歩の成長をじっくり見られるのは嬉しいですが、世界挑戦という本筋になかなか到達しない展開に、もどかしさを感じる時期が長すぎます。
- 主人公と久美ちゃんとの関係が、30年以上経ってもほとんど進展しないのはさすがにじれったすぎます。初々しさを通り越して、進展のなさにイライラしてしまう読者も少なくないはずで、自分もその一人です。
- 一歩が一度引退してからの展開が非常に長く、現役復帰を待ちわびる身としては正直かなり辛いものがあります。セコンドとしての学びも大切ですが、やはり彼がリングで戦う姿を早く見たいという渇望が止まりません。
- 一部の試合の引き延ばし感が否めない回がありました。1ラウンドの攻防に何ヶ月もかけるような展開は、リアルタイムで追っていると少しストレスを感じます。もっとテンポよく物語を進めてほしいのが本音です。
- 初期の勢いや明確な目標設定に比べると、後半は物語の着地点がどこにあるのか見失いそうになる瞬間がありました。これだけの大長編をどう畳むのか、ファンとして楽しみな反面、不安も同じくらい大きいです。





