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レビュー著者: 漫画よしあし
最終更新日:

裏世界ピクニック の感想と評価(良いところ、悪いところ)

裏世界ピクニック

裏世界ピクニック

著者: 水野英多宮澤伊織shirakaba

連載: 月刊少年ガンガン

ジャンル: 少年マンガサバイバルSFホラー百合

評価: 8.8/10

あらすじ

「くねくね」や「八尺様」など、ネット上の実話怪談として語られる怪異たちが闊歩する危険な〈裏世界〉。偶然その場所を見つけた孤独な女子大生・紙越空魚は、そこで美しくも謎めいた女性・仁科鳥子と出会う。二人は大切な人を捜すため、そして研究と生活費稼ぎのために、命を懸けて〈裏世界〉への探検(ピクニック)を繰り返す。SFの金字塔『ストーカー』を彷彿とさせる緻密な設定と、現代怪談の不気味さが融合した独自の世界観が圧巻。女子二人の危うくも強固な絆と、一歩間違えれば狂気に飲み込まれるサバイバルがスリリングに描かれる。水野英多の美麗な作画で贈る、新感覚の怪異探検SFファンバジーの傑作!

良い所

  • ネットで有名な「くねくね」や「八尺様」が圧倒的な画力で視覚化されていて、怖さとワクワク感が両立しているのが最高!本格的なホラー描写にゾクゾクしながら、未知の世界を覗く興奮で一気に読み進めてしまいました。
  • 空魚ちゃんのひねくれた内面描写に凄く共感しました。鳥子さんへの執着や嫉妬といった、共依存に近い重い感情の描き方が本当に秀逸で、私が求めていた最高の百合作品に出会えたという確かな手応えを感じています。
  • 単なるオカルトではなく、未知の現象を論理的に考察して攻略しようとするSF的なアプローチがめちゃくちゃ面白いです!知的好奇心を刺激される設定の細かさに圧倒され、次はどんな怪異が出るのか楽しみで仕方ありません。
  • 原作小説の不気味な空気感を表現した作画が素晴らしい。サバイバル要素が強くて、一歩間違えれば命がない緊迫感がたまりません。可愛いだけじゃない、泥臭く戦う女の子たちの姿が本当にかっこよくて、すっかり虜になりました。
  • 現実と隣り合わせの非日常に引き込まれる没入感が凄まじいです。知っているネタが出てくるたびに興奮しますし、二人の危うい絆が深まっていく過程に目が離せません。間違いなく私にとって一生モノのSFホラーの傑作です。

悪い所

  • ホラー描写が本気すぎて、特に怪異のビジュアルが想像以上に怖くて夜に一人で読むのが本当に辛かったです。精神的にくる演出が多くて、ホラー耐性がない私には刺激が強すぎ、読み進めるのにかなりの覚悟が要りました。
  • 二人の関係性の進展が非常にゆっくりなので、明確な恋愛描写を期待しすぎると少し焦れったく感じてしまいます。少しずつ距離が縮まる良さはありますが、もっとストレートな百合展開が早く見たいとヤキモキしてしまいました。
  • 物語が進むにつれて組織や陰謀が絡む複雑な展開になり、設定を把握するのが大変でした。一気に読まないと理解が追いつかない部分があり、初期の二人きりの探索の方が好きだった私には少し物足りなく感じました。
  • ネット怪談の予備知識がある前提で進むため、元ネタを知らない私には怖さや面白さのツボが分かりにくい場面がありました。もう少し初心者向けに丁寧な解説があれば、より物語の世界に没入できたのかなと感じて残念です。
  • 専門用語や科学的な理論の説明が難解で、一度読んだだけでは理解しきれないことがありました。ストーリーは面白いのですが、説明が長々と続くパートは理屈っぽく感じてしまい、漫画としてのテンポが少し悪く思えました。

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