レビュー著者: 漫画よしあし
最終更新日:
蒼き鋼のアルペジオ の感想と評価(良いところ、悪いところ)
蒼き鋼のアルペジオ
著者: Ark Performance
連載: ヤングキング
評価: 8.3/10
あらすじ
海面上昇により地上の版図を失い、さらに謎の「霧の艦隊」によって海を封鎖された近未来の人類を描くSF海洋戦記。人類を凌駕する超技術を備え、美少女の姿をした『メンタルモデル』を有する霧の艦隊に対し、潜水艦『イ401』に乗り込んだ千早群像とその仲間たちが、人類の存亡をかけた孤独な戦いに挑む。緻密なミリタリー設定とSF考証、そして人工知能であるメンタルモデルたちが人間性を獲得していく過程が深く、静かに、しかし熱く描写されている。
良い所
- 圧倒的な描き込みとSF考証が素晴らしく、潜水艦同士の戦術的な駆け引きがリアルで非常に面白い。SFファンなら必読の作品。
- メンタルモデルたちのキャラクターデザインが秀逸。無機質なAIだった彼女たちが、人間と関わる中で感情を揺らす姿には非常に心打たれる。
- 近代兵器とオーバーテクノロジーが融合した戦闘描写が圧巻。霧の艦隊の超重力砲などの演出が派手で、かつ戦略的な重みも感じさせる。
- 物語の構成が非常に重層的で、単なる勧善懲悪に留まらない政治的な思惑やキャラクターの過去が絡み合い、読むほどに世界観に引き込まれる。
- 海洋冒険ものとしてのワクワク感と、人類の存亡をかけた緊迫感が絶妙なバランスで両立している。連載開始から長期間高いクオリティを維持している。
悪い所
- ミリタリーや科学的な説明が非常に詳細なため、SFに慣れていない読者には説明が難解に感じられる部分があるかもしれない。好みが分かれる。
- キャラクターの背景や政治情勢など、伏線が多く複雑なため、一度読んだだけでは理解しきれない場面がある。じっくり読み込む必要がある作品。
- 連載期間が非常に長く物語のスケールも壮大なため、展開がゆっくりに感じられることがある。物語の核心に迫るまでにある程度の忍耐が必要。
- 原作とアニメ版(アルス・ノヴァ)ではストーリーや設定が異なる部分が多いため、アニメから入った人はその違いに最初戸惑う可能性がある。
- 登場キャラクター(特に霧の艦隊側)が多く、それぞれの目的や立場を把握するのが大変。情報量が多く、手軽に読めるタイプではない。




