レビュー著者: 漫画よしあし
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天上天下 の感想と評価(良いところ、悪いところ)
良い所
- 大暮維人先生の圧倒的で美麗すぎる画力にただただ平伏すばかりです。キャラクターのデザインから緻密な背景、ダイナミックなバトルシーンまで、すべてのコマが芸術作品のように美しくて見惚れてしまいます。
- 最初は単なる学園ヤンキー格闘漫画かと思っていましたが、徐々に明かされる過去編の重厚で悲劇的なストーリーに完全に心を持っていかれました。異能バトルとしてのスケールの広がりが最高に熱いです。
- 登場する女性キャラクターたちが信じられないほど魅力的でセクシーです。エロティシズムと激しい暴力描写の絶妙なバランスがたまらなく、当時の少年漫画の限界を突破していた唯一無二の名作だと思います。
- 過去と現在が交錯しながら、血の宿命に翻弄されるキャラクターたちの泥臭くも美しい生き様に何度も胸が熱くなりました。宗一郎が己の弱さと向き合い、真の強さを手に入れていく成長過程が本当に素晴らしいです。
- 武術や気などの厨二心をくすぐる設定が満載で、必殺技の演出がとにかくスタイリッシュでカッコいいです。光臣や宗一郎をはじめ、それぞれの信念がぶつかり合う熱いバトルは何度読み返しても興奮します。
悪い所
- 物語の中盤以降、設定や世界観が異常に複雑化しすぎて、ストーリーを完全に理解するのが非常に困難でした。異能のインフレも激しく、初期の泥臭い格闘マンガの雰囲気が好きだった私には少し残念な変化でした。
- 大暮先生の画力は圧倒的ですが、その分コマ割りが複雑で、バトルシーンで何が起きているのか視覚的に把握しづらい場面が多々ありました。情報量が多すぎて、読んでいて目が疲れてしまうのが難点です。
- 女性キャラクターの過激なセクシー描写が頻繁に登場するため、純粋なバトルやストーリーだけを楽しみたい層には不必要で鬱陶しく感じると思います。かなり人を選ぶ、アクの強い作風であることは間違いありません。
- 過去編が非常に長く重いため、主人公である宗一郎の存在感が完全に薄れてしまう時期がありました。群像劇としては面白いですが、主人公の活躍を期待して読むと肩透かしを食らう展開が多くて少し不満です。
- 登場人物たちの会話が哲学的で難解な言い回しが多く、テンポよく読みたい時には少し回りくどくてイライラしてしまいます。もう少しシンプルに熱い感情をぶつけ合うような、分かりやすい展開が欲しかったです。





