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アオアシ の感想と評価(良いところ、悪いところ)

アオアシ

アオアシ

著者: 小林有吾

連載: ビッグコミックスピリッツ

スポーツサッカー青年マンガヒューマンドラマ

評価: 9.2/10

あらすじ

愛媛県で育った中学3年生・青井葦人は、粗削りながらも強いサッカーの才能とフィールドを俯瞰する視野を持っていた。強豪Jユースクラブ「東京シティ・エスペリオン」の監督・福田達也に見出され、ユースのセレクションを受け、ユースでのし上がる道を歩み始める。才能だけでなく技術、戦術理解、仲間との関係、人間としての成長が描かれ、葦人はプロを目指して厳しい現実と壁に何度も挑む。

良い所

  • サッカー詳しくなくても分かりやすく、読んでいて楽しい。主人公の反骨心が強く前向きで真っ直ぐな所が良い。仲間たちも個性豊かで、それぞれの役割が光っている。
  • 躍動感のある精緻な作画、おふざけを抑えたシリアスなストーリー展開。青年マンガの中でスポーツ作品として非常に質が高い。
  • サッカーをまったく知らない私でも面白いと感じた。主人公がめげないし挫折しても這い上がる描写が魅力的。
  • ‘Jユース’の舞台という設定が珍しくで、戦術や技術だけでなく選手の思考や試合の流れ、環境の厳しさも描かれていてリアルさがある。
  • 物語の構造がよくできていて、新しいステージに進むたびに成長を実感できる。展開に起伏があり、主人公補正だけでなく周囲のキャラにもスポットが当たることで物語に厚みがある。

悪い所

  • 序盤の葦人はユースレベルとしては基礎技術や戦術の理解が足りない描写が目立ち、リアリティを重視する人間にはイライラしてしまう場面があった。
  • 主人公の青井葦人の自分中心的な性格、自分がゴールを決めたいという欲が強く、それが好きになれないという意見を持つ人が一定数いる。
  • 展開パターンがやや定型的に感じる。‘新しい壁’→‘苦戦’→‘突破’ のサイクルが繰り返されすぎて、先が予測できると感じることがある。
  • 恋愛要素やヒロインとのやりとりがスポーツ漫画のメインテーマではない読者には余計だと感じる。恋愛描写が話の流れをややそらすことがある。
  • 最終回近く、あるいは完結に向けての展開がややあっさりしている、エモーションの回収が十分でないと感じるという意見があった。

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