呪術廻戦 の感想と評価(良いところ、悪いところ)
呪術廻戦
著者: 芥見下々
連載: 週刊少年ジャンプ
ジャンル: 少年マンガ/バトル/アクション/ダークファンタジー
評価: 9/10
あらすじ
類稀な身体能力を持つ高校生・虎杖悠仁は、ある日学校に眠る呪物の封印が解かれたことで、未曾有の呪いと戦う世界へ身を投じることになる。最凶の呪いの王「両面宿儺」の指を喰らい、己の魂に呪いを宿した虎杖は、東京都立呪術高等専門学校へ入学。最強の呪術師・五条悟や仲間たちと共に、人間の負の感情から生まれる化け物「呪霊」との壮絶な死闘を繰り広げる。「領域展開」などの緻密な異能設定と、容赦のない衝撃的なストーリー展開が読者の心を引き裂き、熱狂させる。正しく死ぬとは何かを問い直す、新時代ダークファンタジーの最高峰!
本音のガチ長文レビュー(ネタバレ有)
0巻~30巻まで一通り読了しての感想です。 アニメなどは見ていないです。 正直、そんな話題になるほど面白いか?というのが感想。 良かったと思ったのは、 序盤と、最終の勢いのある畳みかけ感。 序盤はこれからどうなっていくんだろう!というワクワク感がすごい。 先の展開がわからず、能力もいろんなパターンが出てきて、続きがすごく気になる展開だった。 最終戦は状況がすぐに入れ替わって、正直着いていけない場面も多いんだけど、 そのあたりの細かい理解を置き去りにしても面白味のある勢いだった。 ただ、これらのオモシロは最初の5巻と最後の3巻ぐらい。 それ以外は何が面白いのかあんまりわからなかった。 つまらない訳ではないんだけど、 イチイチ理解するのが面倒な設定が多すぎる。 この練られている感が呪術廻戦の良いところでもあるんだろうけど、 ヒカルの碁は囲碁のルールわからなくても楽しめるし、 嘘喰いやカイジはゲームの細かいルールがわからなくても楽しめるっていうことを考えると、 わからない事による面白味の減り方が大きい。 中盤あたりはストーリーがあんまり進まないのと、 唐突な場面転換や回想が入ってきて、いちいち集中できない。 新しい敵キャラが出てきて、そいつの能力を諸々説明して、 そこに新しい仲間キャラが出てきて、そいつの能力を諸々説明して、 戦いながら追加の説明をして、 最終的に五条かスクナが出てきて終わるっていう繰り返しの印象で、またこの流れかとなった。 その能力の説明を理解しながら、 どういう駆け引きや展開になるんだろうという楽しみ方ができる人は、この漫画の感想変わると思う。たぶん。 小難しい能力よりも結局シンプルな能力が活躍してた印象なので、 考察勢の人はそのあたりどうなんですかね。 自分はどちらかというと、長い説明文を熟読して理解するタイプではなく、 画を追って楽しむタイプなので、漫画がつまらないというより、合わなかった、が正しいかも知れない。 新しいキャラが中盤以降はどんどん出てくるので、 各キャラに思い入れがないというのも微妙な感想の一因。 戦闘シーンがメインで続くので、日常会話がなく能力の説明に終始しがちなのがその要因だったと思う。 登場したときの第一印象しか残っていないので、 死なずに生き残ったキャラが後から久々に出てこられても、似たようなスタンスのキャラと被って、こいつどこの誰だっけ…?となってしまった。 最後の死滅回遊とか、根本のルールを難しくしたのもあまりしっくりこなかった。 細かいルールとか結局関係ない終わり方だったし、 全国展開した意味もあまり感じなかったので、 もっとシンプルなほうがストーリーがスッと入ってきたのかなぁと思う。 ただ、このあたりも設定をしっかり作ってあるので、 設定や能力の理解や考察を楽しめる人には合っているのだろうとも思う。 好みはわかれるところ。 という感じで批判的な感想を書いたものの、 あまりストーリーの展開がないのに30巻もあって、 細かい理解もしていないくせに結局最後まで読んじゃったのは、 戦闘が次々に展開しくリズムの良さなのだろう。 1つ1つの戦闘はあまり長くなく、どんどん次の戦闘が始まるので、 読み止めるタイミングが少なくて、それに合わせてついつい読み進めちゃう。 あと飽きてきそうなタイミングで、 お前死ぬんかい!っていうのも良かったと思う。 みんなアッサリ死んでいくけど、 死んだことに意味があることが多いので悲壮感だけが残るいったことが無いのが良かった。 10巻ぐらいまで読んで、なんか合わないなと思った人はそこで読みやめて良いと思います。 良くも悪くもそれが最後まで続きます。 あと、0巻の雰囲気を期待していると全然違います。 何度も読み返すと設定やキャラへの理解度が上がるだろうから、 アニメとか週刊連載で軽く触れたことがあるという人は、 あらためて読んでみたら新たな発見をしつつ楽しめるかもしれません。
良い所
- 呪いをテーマにしたスタイリッシュな世界観と、圧倒的な画力で描かれるバトルシーンが最高にかっこいいです!五条悟や宿儺などカリスマ溢れるキャラクターたちが魅力的すぎて、一気に作品の虜になりました。
- 単なる勧善懲悪ではなく、命の重さや人間のエゴを問い直す重厚な物語に深く考えさせられました。領域展開などの緻密な設定もワクワクしますし、先が読めない衝撃の連続に、毎巻ページをめくる手が止まりません。
- キャラクターのセリフの一つ一つが哲学的で心に刺さります。虎杖が葛藤しながらも進む姿に勇気をもらえますし、敵側の呪霊たちにもそれぞれの信念があって、物語の奥深さにどっぷりとハマってしまいました。
- スピーディな展開と、ここぞという時の圧倒的な作画の迫力が本当に凄まじいです!少年漫画の王道を行きつつも、どこか切なさと狂気が入り混じった独特の空気感がたまらなく好きで、何度も読み返しています。
- 絶望的な状況でも仲間を想う熱い絆の描写に、何度も胸が熱くなって涙が溢れました。読み終わるたびに凄まじい衝撃を受けるけれど、それ以上に「面白い!」という興奮が勝る、まさに現代の傑作だと思います。
悪い所
- 死滅回游編あたりから術式の説明が非常に難解になり、独自のルールや数式についていくのが大変でした。一度読んだだけでは理解しきれないことが多く、設定の複雑さに少し置いてけぼり感を感じてしまいました。
- お気に入りの魅力的な主要キャラクターが、あまりにも容赦なく次々と死亡してしまうので、読んでいて精神的にかなり削られました。救いのない悲惨な展開が続く時期は、続きを追うのが本当に辛くてしんどいです。
- 独特のデッサンや描き込みが激しい戦闘シーンにおいて、画面がゴチャゴチャして何が起きているのか分かりにくい瞬間がありました。もう少しスッキリした構図の方が、バトルの凄さがよりスムーズに伝わった気がします。
- 物語のテンポが非常に速いのは良いのですが、一部のエピソードや設定の回収が駆け足に感じられる場面がありました。もっと一つ一つの出来事やキャラクターの心情を、時間をかけてじっくり深掘りしてほしかったです。
- 呪いの表現やグロテスクな描写がかなり生々しいため、苦手な私には刺激が強すぎると感じることがありました。少年誌としてはかなりハードな描写も多々あるので、読む人を選ぶ尖った作品だなという印象を受けました。



