レビュー著者: 漫画よしあし
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喰霊 の感想と評価(良いところ、悪いところ)
良い所
- 霊獣を従え退魔刀を振るう神楽のアクションのカッコよさに一発でハマりました。霊だからこそ可能な多様な攻撃と、強さと脆さが共存する神楽というキャラクターとしての魅力が最高でした。
- 神楽と黄泉の姉妹のような深い絆が本作の最大の感情的な柱です。二人の間に流れる信頼と悲劇の予感に、読んでいるうちに気づいたら胸がいっぱいになっていました。
- コメディとシリアスの切り替えが絶妙で、笑える回の後に突然どシリアスな展開が来ると感情の振れ幅が大きくなって深く刺さります。このコントラストの作り方が瀬川先生の最大の武器だと思います。
- 弐村の「霊を喰う」能力が、退魔師たちの既成概念を揺さぶる存在として機能しています。神楽との出会いから変わっていく彼の過程に、地味ながらも確かな成長の手触りがありました。
- アニメ『喰霊-零-』と原作漫画をセットで楽しむと、前日譚で語られなかった部分が次々と補完される体験ができます。二つの媒体が互いを深め合う設計になっていて、どちらから入っても得をします。
悪い所
- 初期の作画がとにかく見づらくて、特にアクションシーンで何が起きているか把握するのに苦労しました。感情移入する余裕がなく、状況を理解するだけで精一杯だったのが正直なところです。
- 展開が速すぎてキャラクターの心理変化が追いつかないことがあって、「なぜここで急にその判断をしたのか」と置いてけぼりを食らう瞬間がいくつかありました。
- アニメ『喰霊-零-』はシリアスなのに原作はコメディ色が強く、アニメから入るとトーンの落差に戸惑いました。どちらが「本来の喰霊」なのかしばらく混乱が続くのは覚悟したほうがいいです。
- 後半に話が広がりすぎて、序盤のシンプルな退魔アクションとしての良さが薄れていった印象があります。風呂敷を広げるほど個々のキャラクターへのフォーカスが弱まるのが惜しかったです。
- 脇役への感情移入が薄いまま退場してしまうキャラクターが何人かいて、「もっとこの人のことを知りたかった」という消化不良感が残ります。掘り下げに使えるページが足りなかったと感じます。




