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最終更新日:

双亡亭壊すべし の感想と評価(良いところ、悪いところ)

双亡亭壊すべし

双亡亭壊すべし

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著者: 藤田和日郎

連載: 週刊少年サンデー

ジャンル: ホラーSFバトルダークファンタジー

評価: 8.7/10

あらすじ

入ったら二度と生きて戻れない。そう噂される奇怪な屋敷が、東京の片隅にどっしりとそびえている。隣に暮らす売れない画家の青年は、屋敷から現れた怪異が人を喰らう惨劇を目の当たりにしてしまう。爆撃すら効かない化け物の正体を暴くべく、国家は霊能者や科学者、軍人を集めて破壊計画を立ち上げた。屋敷に踏み込んだ者は壁の肖像画に引きずり込まれ、心の奥に眠るトラウマを容赦なく突きつけられる。過ちを犯した自分を、そして自分を傷つけた相手を、それでも赦せるのか。戦う力を持たない一人の画家が、絵筆だけを頼りに屋敷の主へ挑んでいく。恐怖と熱狂がひとつに溶け合う、藤田和日郎の総力戦!

読む前に確認したい相性

向いている人

  • 戦う力を何も持たない主人公が絵筆一本で前に出る姿に、腹の底から胸を熱くさせられたい人
  • 不気味な屋敷の怪異が熱い人間ドラマへ変わっていく大きな振れ幅を、面白がって追える人
  • 細やかに張られた伏線が最後にきれいに収束するとても大がかりな物語を、じっくり見届けたい人

向いていない人

  • 線の多い描き込みで戦いの動きが掴みづらい絵柄を、読んでいて疲れると感じてしまう人
  • 序盤の不気味なホラーの気味悪さが、路線を変えずに最後まで続くものと期待して手に取る人
  • 登場人物の多さと詰め込まれた情報量に立ち止まらず、軽快なテンポでどんどん読み進めたい人

良い感想・レビュー

  • 戦う力を何ひとつ持たない売れない画家が、絵筆一本だけを頼りに化け物へ立ち向かっていく。その姿に涙が出てしまった。戦えない主人公が心の熱だけで前に出るこの構図に、腹の底から揺さぶられた
  • うしおととらもからくりも全部読んできたけど、これはその集大成だと感じた。最初は怖い屋敷の話なのに、読み進めるうちに熱い人間ドラマへ昇華していく流れに、すっかりやられてしまった
  • 屋敷ひとつを壊す話のはずが、宇宙も過去も因縁も複雑に絡み合って、とてつもない規模へ膨らんでいく。それでも物語の軸は最後までぶれず、登場人物の全員にちゃんと見せ場が用意されているのが、たまらなく嬉しい
  • 幽霊屋敷に国家が総力で挑むというツカミが、とにかく強すぎる。謎が深まっていく先へ特異な力を持つプロたちが集っていく。冒頭からずっと途切れない高揚感に押されて、続きを追う手が勝手に動いてしまった!
  • 二人の絵描きが、たがいの本音と本音を筆にぶつけ合う場面で、思わず鳥肌が立った。細やかに張られた伏線がきれいに収束していく終盤にたどり着いたときには、こみ上げる涙をもうこらえきれなかった

悪い感想・レビュー

  • とにかく線が多くて、画面が全体にごちゃごちゃしている。話そのものは面白そうなのに、戦闘シーンで誰がどう動いているのか掴みづらいのが辛くて、何度も同じページを読み返す羽目になってしまった
  • 最初のぞわっとくる不気味なホラーが好きで買い始めた。それなのに途中から超能力やSFのバトルへ変わっていって、ホラーを期待した身にはこの路線の変化が、個人的にはどうにも惜しく感じられた
  • 1冊読み終えるだけで、やたらとエネルギーを使ってしまう。こってりしたラーメンを食べ続けるような感覚で、ぎっしり詰め込まれた情報量の重さに、正直なところ少し胃もたれしてしまった
  • 戦う特異な力を持つ人物がとにかく大勢出てきて、それぞれの顔と設定を覚えるだけで手一杯になってしまう。もう少し人数を絞って、テンポよく進めてほしかったというのが、最後まで読んでの正直な気持ちだ
  • 中盤は登場人物が次々に絵の中へ取り込まれ、それぞれのトラウマと戦う展開が延々と続いていく。似た流れの繰り返しに見えてしまう中だるみを感じて、そのあたりはどうにもテンポが遅く思えてしまった

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