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双亡亭壊すべし の感想と評価(良いところ、悪いところ)

双亡亭壊すべし

双亡亭壊すべし

著者: 藤田和日郎

連載: 週刊少年サンデー

ジャンル: ホラーアクションサスペンスダークファンタジー

評価: 9/10

あらすじ

『双亡亭壊すべし』は、取り壊し不能の呪われた屋敷「双亡亭」を巡り、人類と異形の存在との壮絶な戦いを描くホラーアクション漫画である。屋敷に関わった者は正気を失い、怪異に取り込まれていく中、絵描きの青年・凧葉務をはじめとする人々が、それぞれの過去と覚悟を背負い双亡亭破壊に挑む。怪談、戦争、芸術、狂気が交錯する重厚な物語が展開され、恐怖と人間ドラマが高密度に描かれる。

良い所

  • 純粋なホラーとして怖いだけでなく、人間の業や執念を深く描いていて読後の余韻が非常に重かった。
  • 序盤の不気味さから一気にスケールが広がり、戦争や芸術まで絡めた構成力に圧倒された。
  • 双亡亭そのものが一つのキャラクターのように描かれており、存在感と恐怖演出が群を抜いている。
  • 藤田和日郎作品らしい魂の叫びと熱量が全編に詰まっていて、後半は読む手が止まらなかった。
  • 伏線回収が非常に丁寧で、バラバラに見えたエピソードが終盤で一気につながる快感があった。

悪い所

  • 序盤は謎が多く説明も少ないため、世界観を掴むまでに時間がかかり取っつきにくかった。
  • ホラー表現や精神的に重い描写が多く、気軽に楽しめる作品ではないと感じた。
  • キャラクターが多く、それぞれの背景が深いため、途中で情報量の多さに疲れる場面があった。
  • 戦争編などテーマが重厚すぎて、娯楽作品としては好みが分かれる内容だと思った。
  • 絵の迫力は凄いが、独特の画風が合わず読みにくいと感じるコマも一部あった。

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