レビュー著者: 漫画よしあし
最終更新日:
ヨソジの春 の感想と評価(良いところ、悪いところ)
ヨソジの春
著者: 小野夏芽
連載: comicタタン
評価: 8.8/10
あらすじ
40歳・独身のキャリアウーマン坂上蕾が、12歳年下の同僚・中島光平から突然告白されることから始まる年の差ラブストーリー。「もうとっくに春は終わった」と諦めていた女性が、真っ直ぐな若い男性の想いに揺れ動く心情がリアルに描かれる。年齢差から来る将来への不安、世間体、出産の問題など、大人の恋愛ならではの現実的な悩みに正直に向き合う主人公の姿に共感する読者が多い。他人への思いやりを忘れないその姿勢が、年下の男性を引き寄せる説得力を生んでいる。絵柄は穏やかで温かく、読んでいて心が和む。晩婚を経験した読者からも「主人公の気持ちがわかる」と支持を集める、大人の女性に刺さる少女・女性漫画の傑作。
良い所
- 四十路のリアルな恋愛が丁寧に描かれていてキュンが止まらない。自分自身もそろそろという年齢なので主人公の気持ちが手に取るようにわかって、読んでいる間ずっと胸がときめいてしまった。
- 40歳で泣いているところにおめでとうと言いに来てくれる年下の王子様という展開に完全に落とされた。年の差という現実的なハードルを前にした主人公の葛藤の描き方がとても丁寧で好きだ。
- 穏やかな絵柄でお話が流れていってとても癒される。主人公が他人への思いやりを忘れない人で、そういう人が年下に好かれるのが自然に納得できる作りになっているのが素晴らしいと思った。
- 晩婚経験者として主人公の心情にとても共感できた。自分も年下のパートナーと結婚できたので、この主人公にもぜひ幸せになってほしいと思いながらずっと応援して読み続けている大好きな作品だ。
- 年の差恋愛の現実的な課題を正面から描きながら、それでも恋愛の尊さを伝えている点がすごいと思う。ポジティブな気持ちになれる展開が続いていて、読むたびに頑張ればきっと春が来ると感じられた。
悪い所
- 主人公が職場であまり面識のない男性に愚痴を言う場面があって、いくら気遣いのできる人でも少し非現実的に感じた。感情移入しかけたところで現実との乖離を感じてしまう部分があった。
- 年の差という設定に対して周囲の反応が甘すぎるように感じた。現実にはもっと厳しい目線があるはずで、そこを描かないと年の差恋愛のリアリティが半減してしまうような気がしてしまった。
- 第1巻はまだ序章で春が全く来ていない状態で終わるので、読後感として物足りなさがあった。じっくりした展開は好みに合う人には良いのだが、一気に読みたい人には少し焦れったい作品かもしれない。
- 年下男性のキャラクターが完璧すぎて、あまりにも理想的な設定に現実離れしている印象を受けてしまった。もう少し人間的な欠点があると、恋愛ドラマとしてもっと深みが出ると思う。
- 大人の恋愛漫画として丁寧な作りだとは思うのだが、テンポがゆっくりすぎてストーリーの進展が遅く感じる巻もあった。じっくり楽しめる反面、続きを追う勢いが落ちてしまう部分もあった。




