レビュー著者: 漫画よしあし
最終更新日:
セブンブリッジ の感想と評価(良いところ、悪いところ)
セブンブリッジ
著者: 板橋しゅうほう
連載: コミックトム
評価: 8/10
あらすじ
14年前の玉突き事故で奇跡的に生き残った姉弟、夏子と拓。児童劇団を主宰する野々村に養子として育てられ平凡な日々を送っていた彼らの前に、ウサギ顔の男カニンガムや本のように体が分裂するブックマンといった異形の刺客が現れる。実は夏子の正体は、あらゆる平行宇宙の中心「水晶界」の女王オクスタン・リュンカだった!すべての世界の覇権を狙う「核王」の魔の手から逃れるため、夏子たちは彼女を守る7体の機械生命体「セブン・ブリッジ」と共に、7つの平行世界を駆け巡る次元を超えた冒険へと旅立つ。日本SF漫画界の鬼才・板橋しゅうほうが、圧倒的な画力とイマジネーションで描き出す、童話やファンタジーの要素を盛り込んだ壮大なSFアドベンチャーの傑作!
良い所
- 童話やファンタジーの要素をSFに見事に落とし込んだ、想像力豊かな世界観が素晴らしいです。平行世界を巡る冒険はワクワクしっぱなしで、板橋しゅうほう先生の独創性に圧倒されました。
- アメコミと日本漫画を融合させたような圧倒的な画力が最大の魅力です。扉絵などの静止画はまるで絵画のように美しく、独特の構図とデザインセンスに惚れ惚れしてしまいます。
- 7人の機械生命体であるセブン・ブリッジたちがとにかく可愛らしくて魅力的です!味方も敵もどこか憎めない良いキャラクターばかりで、最後まで死人がほとんど出ない優しい物語なのも好感が持てました。
- ブックマンの体がバラバラになる能力など、敵キャラクターの造形や特殊能力のアイデアが非常に個性的で面白いです。時代を感じさせない斬新なビジュアル表現の数々に驚かされます。
- 平凡な日常から突然、次元を超えた逃避行へと巻き込まれていく序盤の展開がスリリングで最高です。パラレルワールドごとのユニークな描写に浸れる、SFファンにはたまらない大傑作です。
悪い所
- 中盤以降、平行世界やクローンなどのSF設定が複雑になりすぎて、物語の風呂敷を畳みきれていない印象を受けました。終盤は設定がグズグズになっていて、少し置いてけぼり感があります。
- ラストの超展開や、夢オチとも解釈できるような難解なエンディングには賛否が分かれると思います。スッキリとした爽快な結末を求めている人には、少し不完全燃焼に感じるかもしれません。
- 主人公の夏子が物語の中心であるにもかかわらず、周りのキャラクターの個性が強すぎるせいか、少し存在感が薄く空気気味になってしまっているのが残念でした。もっと彼女の活躍が見たかったです。
- 父親が児童劇団の座長という序盤の設定が、後々ストーリーに深く絡んでくるのかと思いきや、ほとんど意味のない設定になってしまっていて、全体的に伏線回収が甘いように感じてしまいました。
- 独特の絵柄やコマ割りは芸術的で美しいのですが、アクションシーンの動きの表現としては少し硬く感じることがあり、漫画としての読みやすさという点では少しクセが強い作品だと思います。
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