レビュー著者: 漫画よしあし
最終更新日:
霊媒師いずな の感想と評価(良いところ、悪いところ)
良い所
- 『ぬ~べ~』で未熟だったいずなが、プロの霊能力者として成長した姿に、実家のような安心感と感慨深さを覚えました。高額な報酬を取りつつも、最後には自分の身を挺して人々を救う、彼女の芯の強さが大好きです。
- カルトやネットの闇など、現代社会の歪みをホラーとして描く構成が非常に鋭いです。単なる妖怪退治ではなく、人間の醜さや社会構造の問題を浮き彫りにするストーリーに、大人になった今だからこそ深く共感しました。
- 岡野先生の描く、いずなの色気とホラー描写のバランスが最高です!青年誌に移ったことで、より過激でドロドロした怪異のビジュアルがパワーアップしており、ページをめくるたびにドキドキと恐怖を味わえました。
- 『ぬ~べ~』の懐かしいキャラや設定がゲスト登場するファンサービスに、思わずニヤリとしてしまいました。スピンオフでありながら、一つの独立した現代怪異譚として完成度が高く、原作未読でも十分楽しめます。
- ライバルの千佳羅など、脇を固めるキャラの掘り下げも丁寧で、人間ドラマとして見応えがあります。いずなとの価値観のぶつかり合いを通じて、霊能力者としての矜持が描かれる回は、少年漫画的な熱さもありました。
悪い所
- 青年誌連載によるお色気描写のしつこさが、シリアスなホラーの雰囲気を台無しにしているように感じることがありました。物語に関係ないサービスシーンが多すぎて、純粋な怪異譚を楽しみたい自分には不満でした。
- 『ぬ~べ~』の学園ホラー的なワクワク感を期待すると、作風の暗さに驚くかもしれません。救いのない結末やドロドロした人間関係が多く、子供の頃の思い出を壊されたような寂しさを少し感じてしまったのが本音。
- 一話完結の形式が続くため、物語全体としての推進力が中盤以降少し弱まったように感じました。いずな自身の過去や目的をもっと長期的なスパンで描いてほしかったな、と贅沢なもどかしさを抱く回がありました。
- 社会問題の扱い方が少し説教臭く感じるエピソードがあり、物語に没頭しきれないことがありました。メッセージ性は大切ですが、妖怪の恐怖よりも人間の身勝手さばかりが強調され、ホラーとしての爽快感が薄れた。
- 特定の回での性的な描写や暴力の扱いに、生理的な嫌悪感を覚えるほど過激な箇所がありました。青年向けとはいえ、描写の基準がブレているように見えて、読んでいて少し不安になる瞬間があったのが惜しい点です。





