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ケーキの切れない非行少年たち の感想と評価(良いところ、悪いところ)

ケーキの切れない非行少年たち

ケーキの切れない非行少年たち

著者: 鈴木マサカズ/宮口幸治

連載: くらげバンチ

ヒューマンドラマ社会問題

評価: 9/10

あらすじ

少年院で精神医療業務を行う医師・六麦は、非行や犯罪を犯した少年少女たちの中に、知能や認知機能に問題を抱える者が多いことに気づく。彼らは簡単な図形の模写やケーキの三等分すらできず、その背景には発達や環境の問題が潜んでいた。六麦は彼らの更生を目指し、教育・医療・心理の観点から支援に挑むが、現実は厳しく、社会の無理解とも向き合うことになる。

良い所

  • 実際の臨床経験に基づく描写がリアルで説得力がある。
  • 少年たちの背景や心理が丁寧に描かれ、感情移入できる。
  • 社会問題をエンタメとしてではなく真摯に扱っている点が好印象。
  • 作画が落ち着いており、テーマの重さをしっかり支えている。
  • 教育や福祉の現場を知るきっかけになる作品だと感じた。

悪い所

  • テーマが重く、気軽に読むには精神的負担が大きい。
  • 説明的な台詞が多く、物語としてのテンポがやや遅い。
  • 登場人物の個性が控えめで、印象に残りにくい部分がある。
  • 同じような事例描写が続き、展開が単調に感じる巻もある。
  • 漫画としての娯楽性より啓発性が強く、人によって好みが分かれる。

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