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レビュー著者: 漫画よしあし
最終更新日:

神アプリ の感想と評価(良いところ、悪いところ)

神アプリ

神アプリ

著者: 鬼龍

連載: 週刊少年チャンピオン

ジャンル: ドラマSFサスペンス

評価: 8.3/10

あらすじ

ある日スマホに届いた「神アプリ」が、その人物の命運を握る——高校生の純一たちが次々と引き込まれるデスゲーム的状況を、現代のSNS・スマホ文化と絡めて描く。鬼龍が描く、「アプリ」という現代的なガジェットを核に据えたサスペンス。誰もが日常的に使うスマホが、突然命を奪う凶器になる恐怖と、現代社会への辛辣な皮肉が同居する作品。

良い所

  • スマホという一番身近なものが恐怖の源になるという設定のリアリティが、他のデスゲームものとは違う肌感覚の怖さを生んでいます。読みながら自分のスマホを少しだけ見たくなってしまいました。
  • 現代社会のSNSや承認欲求への皮肉が随所に感じられて、エンタメとして面白いだけでなく「これは今の社会のことを言っているんだ」と気づいた瞬間がいくつかありました。
  • 展開のスピードが速く、次どうなるのかを考える暇もなく引きずられていく感覚があります。テンポの良さは現代のスマホで読むスタイルにぴったり合っていると思います。
  • 登場人物たちの反応が「ありそう」なリアルさで、自分がその状況に置かれたらどうするか考えながら読めます。感情移入しやすいキャラクター造形が恐怖を身近にしてくれています。
  • スリルを求めて読む作品として、一話の終わりに毎回ちゃんと「続きが気になる」引きが用意されていて、短編時間で読んでいても止め時を作ってくれない中毒性があります。

悪い所

  • 展開が非常に速い一方で、キャラクターの心理描写が薄くなる場面があります。「なぜこのキャラがそう行動するのか」が見えにくい時があって、感情ではなく展開だけに引っ張られている感覚になりました。
  • デスゲームものとしてのルールや仕組みが、たまにご都合主義的に見えてしまうことがあります。アプリの仕様がその時々の都合で変わるように見えてしまう瞬間があって、納得感が下がりました。
  • 現代のスマホ文化への批判的な視点は面白いのですが、その描写が少し説教的に感じてしまうシーンがありました。エンタメとして完全に楽しめる前に、主張が見えすぎてしまう時があります。
  • 恐怖やスリルを前面に出す作品のため、感情的に重い部分も多く、一気に読み進めると気持ちが疲れてくる場面があります。短い時間で少しずつ読むのが合っているかもしれません。
  • 後半に向けて設定が複雑化していく部分があり、序盤のシンプルなスリルが薄れていったように感じます。「神アプリ」という最初の設定だけで十分面白かったので、逆に広げすぎたかなとも感じました。

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