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最終更新日:

修羅の刻 の感想と評価(良いところ、悪いところ)

修羅の刻

著者: 川原正敏

連載: 月刊少年マガジン

ジャンル: 歴史格闘

評価: 8.5/10

あらすじ

千年負け知らずの徒手空拳、陸奥圓明流。その技を継ぐ男たちが、宮本武蔵や柳生十兵衛、沖田総司に土方歳三と、各時代の強者へ静かに挑む連作。歴史の裏で刃を交えてきた陸奥の姿を、武蔵に追い詰められた八雲、寛永御前試合に臨んだ天斗、坂本龍馬と義兄弟の契りを結んだ幕末の出海と、時代ごとに描き分ける。舞台はアメリカ西部の開拓地や平安の酒呑童子まで広がり、闘う理由も継ぐ者ごとに違う。本編『修羅の門』より命のやり取りが多く、余計な動きを削ぎ落とした殺しの技が冴えわたる。やられ役にも個性があり、陸奥に絡む女たちはどこか切ない。日本史への入り口にもなる、刻を超えて受け継がれる男たちの一騎打ち!

読む前に確認したい相性

向いている人

  • 歴史上の名だたる猛者と達人が激突する、血潮がたぎる歴史アクションに思いきり熱くなりたい人
  • 時代背景や人間ドラマまで深く掘り下げられた、読み応えのある歴史活劇をじっくり味わいたい人
  • 強さを追い求める者の孤独と悲哀、出会いと別れの切ない余韻に静かに浸りながら読みたい人

向いていない人

  • 史実とフィクションが混ざり合うので、物語にも史実への忠実さを重んじて読み進めたいと考える人
  • 主人公側が強いと最初から分かる構図なので、勝敗の読めない緊張感をバトルに強く求めたい人
  • 一章が短めで人物に深入りする前に終わるため、一人の英雄を長く描く重厚なドラマを望んで読む人

良い感想・レビュー

  1. いきなり宮本武蔵で出し惜しみなしでした。ヒロインが父の復讐をしないなど、王道に面白い捻りが効いているところに作者の力量を感じて、思わず唸りました。
  2. 本編より命のやり取りが多くて、私は読みながら人殺しの技としての陸奥圓明流の本領が出ていると感じました。何度でも読み返したくなる外伝だと思います。
  3. アメリカ西部編が私はいちばん好きです。強さを証明したい他の陸奥と違い、「死ぬなよ」という約束を守り続けるアズマの生き方に、ニルチッイの健気さが重なって泣けました。
  4. 雷電を相手にした回は、陸奥が父娘孫の三代で描かれる珍しい構成でした。女として一歩足りぬ自分に苦悩する葉月の切なさが、私の心に深く残っています。
  5. 日本史に疎い私が歴史へ興味を持てたのはこのシリーズのおかげです。土方との最終戦で、出海が海へ刀を投げ捨てる場面にじーんときて、しばらく余韻が抜けませんでした。

悪い感想・レビュー

  1. 陸奥同士の勝負にしては、私には決着があっさりしすぎに思えました。せっかく織田信長を出しておきながら期待を超えてくれず、正直もの足りない回でした。
  2. 酒呑童子編は、肝心の庚と酒呑童子の死闘が私にはずいぶん淡白に映りました。綱や茨木童子に話が偏ってしまい、キャラ描写もバトルも中途半端だと感じます。
  3. 私はもっと戦国の話が読みたい口で、現代に近い回は物足りません。強者同士の戦いは楽しくても、時代を動かす強さではないところに、どうも不満が残りました。
  4. 4年待った続編でしたが、私には冗長に感じられました。以前なら半分の量でまとめていたはずの内容が間延びしていて、全体の構成がだるく読みづらかったです。
  5. 薄幸の美少女タイプを期待していたので、私はがっかりしました。次の巻で終わるのに内容が薄く、刻シリーズで一番つまらない回にならないかと心配になりました。

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