レビュー著者: 漫画よしあし
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百年の祭り の感想と評価(良いところ、悪いところ)
良い所
- 政治というドロドロした世界の中にある、本物の情熱と信念に、読みながら何度も全身が熱くなりました!何もない青年が、言葉の力だけで人々の心を動かし、巨大な権力に挑んでいく姿に、本物の正義を見ました。
- たかもちげん先生の、魂を削るような気迫あふれる劇画的な筆致が、政治家たちの執念と完璧にマッチしています。彼らの表情一つ一つに、人生を賭けた重みが宿っており、一コマ一コマに圧倒される凄みがありました。
- 選挙の裏側や、政界の緻密な駆け引きの描写が本当にリアルで面白い!単なる理想論ではなく、清濁併せ呑んで進まなければならない政治の残酷さと、その先にある一筋の希望が、非常に説得力を持って描かれています。
- 主人公を取り巻く支援者たちの、名もなき市民の熱い想いにも深く感動しました。政治は遠い世界の話ではなく、自分たちの手で変えられるものだというメッセージに、勇気と活力を分けてもらった気分です。
- 全13巻、最後まで緊張感が途切れることなく、壮絶なラストまで駆け抜けた構成力が素晴らしい。読み終えた後、しばらく放心してしまうほどの圧倒的な余韻があり、これこそが「人間」の物語だと確信させられました。
悪い所
- 1990年代初頭の政治状況をベースにしているため、時代背景や当時の政治事情を知らないと、状況を理解するのに少し苦労する場面がありました。現代の感覚で見ると、少し価値観が古く感じてしまう部分も否めません。
- 劇画調の非常に濃い絵柄と、汗臭いほどに熱い演出は、好みがかなりはっきり分かれると思います。最近のスタイリッシュな漫画に慣れている人には、少し画面が重すぎて、読むのにエネルギーが必要な作品です。
- 政治用語や組織構造の解説が非常に多いので、興味がない人にはかなり説明過剰に感じられるかもしれません。物語を楽しむというよりは、政治の実態を学ぶという覚悟で読まないと、途中で飽きてしまう可能性も。
- 一部、物語を劇的にするための演出がかなり極端で、少しリアリティに欠けると感じるシーンがありました。熱さは素晴らしいのですが、もう少し地に足のついた政治活動の描写も見たかったな、というのが正直な感想です。
- 女性キャラクターの影が薄く、典型的な役割に留まっているのが少し残念でした。男たちの情熱の物語なのは分かりますが、もっと女性政治家や支援者の活躍も深く掘り下げてほしかったなと、現代の視点からは感じます。





