レビュー著者: 漫画よしあし
最終更新日:
そもそもウチには芝生がない の感想と評価(良いところ、悪いところ)
そもそもウチには芝生がない
マークダウンで表示著者: たちばなかおる
連載: JOUR
評価: 8.5/10
あらすじ
『隣の芝生は青い』と言うけれど、そもそもウチには芝生すらない!ダウン症の子供のワンオペ育児に追われるスミ、認知症気味の姑の介護に奮闘する恵子、ヒモ同然の年下男と同棲するマキの43歳アラフォー3人娘。三者三様の過酷で泥臭い現実を前に、時に愚痴をぶちまけ、時にユーモラスに励まし合いながら生き抜いていく、等身大のアラフォー女の泣き笑い人生劇場。更年期、ママ友との確執、老いといった生々しい日常の悩みを、絶妙なコメディセンスで笑い飛ばす圧倒的な安心感。最新16巻のデトックス料理などのライフハックも満載の、すべての戦う主婦・女性たちにエールを贈る日常エッセイコミックの決定版!
読む前に確認したい相性
向いている人
- 育児・介護・ヒモ同棲というアラフォー女性の重い日常を爆笑コメディに昇華するバランス感覚が好きな人
- 同じ境遇の友達と愚痴を言い合いながら、しんどい現実を友情の力で乗り越えていく人間ドラマに共感できる人
- 結婚・子育て・介護など女性の人生のリアルな悩みに深く刺さる、大人向けの人情コメディを求める人
向いていない人
- 描かれる介護や育児の現実がリアルすぎて逆に胃が痛くなる人
- ドラマチックなストーリー展開や大事件が起きない、日常の切り取りに物足りなさを感じる人
- 現実を忘れてただ笑えるような、軽くて明るいだけのコメディを求めている人
良い所
- 私は育児、介護、ヒモ男との同棲というアラフォー女性3人の三者三様のリアルすぎる重い日常を、爆笑コメディに昇華するバランスが大好き。どのエピソードも「あるある」と深く頷いて笑えて、元気がもらえる。
- 恵子が認知症気味のお姑さんとの介護の衝突や葛藤を、愚痴を言い合える友達の力で乗り越えていく友情に本気で救われた。ただの綺麗事じゃない、介護を経験した人なら絶対に胸に刺さる泥臭いリアルさがある。
- 作中で紹介される、腸活やデトックスに良いお手軽で美味しい料理レシピや生活の知恵などのライフハックが本当に役に立つ。漫画で笑いながら、今すぐ真似できる日常のヒントが学べるのが凄く得した気分になる。
- 更年期障害や、年齢による体力の衰えなど、40代女性が直視せざるを得ない心身の衰えや悩みを、自虐を交えてカラッと笑い飛ばす空気感が最高。年を重ねるのも悪くないなと思わせてくれる、温かい名作。
- 16巻の、15年ぶりに再会した元カレとのちょっとした心の揺れや、それでも今の泥臭い日常が一番愛おしいと気づくお話に深く感動した。大人の女性だからこその、不器用で愛おしい日常の選択に拍手を送りたい。
悪い所
- 描かれている介護の現実や、野球部のママ友との確執、理不尽な係のルールなどの日常のしんどさがリアルすぎて、僕には胃が痛くなった。もっと現実を忘れられるような、明るいだけのエンタメを期待すると重い。
- エッセイ風の日常を切り取った作品なので、これといった劇的なストーリー展開やハラハラするような大事件は起きない。話の大きな進展や、登場人物たちの人生のドラマチックな変化を期待して読むと物足りない。
- たちばな先生の描く、線を簡略化したシンプルなタッチの昔ながらの少女漫画風の絵柄が、最近の美麗なデジタル作画に慣れている私には少し地味に感じた。もう少し画面の華やかさや、若い子のオシャレ感が欲しい。
- マキがその日暮らしのヒモのような年下男のわがままに振り回されてばかりの同棲生活に、読んでいて少しイライラした。いい歳なんだから、もっと自分の幸せのために自立して男と決別してほしいというのが本音。
- 不妊治療や更年期など、女性特有の悩みにかなりスポットが当たっているため、男性の僕には少し共感しづらいエピソードがあった。完全に主婦や40代女性をメインターゲットに絞った作品だなと感じる。





